化学基礎 [分析] 2024年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
基本的な理解を試す問題が中心であるが、思考力を要する問題も出題された。
化学反応の量的関係に関する問題が多かった。
【ズバリ的中】<本試験>第1問 問4⇒<河合塾教材>冬期講習 共通テスト攻略化学基礎テスト
第3講 第2問 問2
難易度
昨年並み
昨年に比べ、第2問は取り組みやすい問題であったが、第1問は解答しやすい問題がやや減ったため、全体としての難易度は昨年並みである。
出題分量
大問数は、昨年と同じ2題である。マーク数は昨年より2減ったが、小問数は1問増えており、全体としての分量は昨年度とほぼ同じであった。
出題傾向分析
昨年と同様、第1問は小問集合形式の問題、第2問はあるテーマに関する総合的な問題であった。
第1問では、化学基礎の全範囲からまんべんなく出題され、基礎的な内容の理解を試す問題が中心であったが、グラフを活用して判断する思考力を要する問題も含まれていた。第2問は、宇宙ステーションの空気制御システムを題材にした総合問題で、電気分解、酸化還元、分子の極性、問題文に与えられた二つの化学反応式をもとにした量的関係が問われた。
2024年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 物質の構成、物質の変化 | 30 | 10 | 単体、元素の性質、物質の三態、電池、ケイ素、気体の性質、化学反応の量的関係、酸と塩基、酸化数、物質量 |
2 | 物質の構成、物質の変化 | 20 | 8 | 宇宙ステーションの空気制御システムを題材とした総合問題 |
合計 | 50 | 18 |
2023年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 物質の構成、物質の変化 | 30 | 9 | 原子、分子の極性、ハロゲン、物質の状態、分子、化学量、アルミニウム、イオン化傾向、中和滴定 |
2 | 物質の変化 | 20 | 11 | しょうゆに含まれる塩化ナトリウムの定量実験(沈殿滴定) |
合計 | 50 | 20 |
設問別分析
第1問
教科書の全範囲にわたって、小問集合形式で出題された。
問1は、単体が常温・常圧で気体である元素を選ぶ問題であった。
問2は、第4周期までの典型元素について、炎色反応、価電子の数、電気陰性度、最外殻電子の数に関する知識を確認する問題であったが、貴ガスの最外殻電子の数に関する選択肢の記述はやや不明確であり、正誤が判定しにくい。
問3は、物質の状態変化が含まれる記述をすべて選択する問題であり、三つの記述(海水の蒸留、雪の融解、ドライアイスの昇華)のすべてが該当した。
問4は、化学電池に関する正誤問題であり、二次電池、燃料電池、電極の反応の種類、鉛蓄電池に関する知識を確認する問題であった。
問5は、ケイ素と二酸化ケイ素に関する正誤問題であり、結晶の構造、元素の分類、電気伝導性、結合の種類に関する知識を確認する問題であった。
問6は、酸素、窒素、アンモニア、アルゴンの性質に関する問題であった。
問7は、メタンの完全燃焼に関する化学反応の量的関係の問題であった。
問8は、酸、塩基に関する正誤問題であった。中和反応の量的関係では、酸の強弱は関係しないことの理解が試された。
問9は、酸化数を求める問題であった。
問10は、混合気体中の物質量の割合に関する計算問題であった。アボガドロの法則をもとに、混合気体のモル質量と混合気体中の成分の割合に関するグラフを活用して解答する問題で、思考力を要した。
第2問
宇宙ステーションの空気制御システムを題材にした総合問題であった。
問1は、水の電気分解に関する正誤問題で、陽極で発生する物質、酸素の捕集法、発生する物質の質量比などが問われた。
問2は、サバティエ反応(二酸化炭素と水素からメタンと水が生成する反応)を題材に、酸化還元の定義、化学反応の量的関係、分子の極性が問われた。
問3は、水の電気分解とサバティエ反応を題材に、化学反応の量的関係の問題が3問出題された。グラフを選択する問題も含まれていた。
23年度 | 22年度 | 21年度 | 20年度 | 19年度 |
29.4 | 27.7 | 24.7 | 28.2 | 31.2 |