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現代社会 [分析] 2023年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

現代社会の動向を取り入れた場面設定のもとで、資料の分析力や図表の読解力が問われている。

昨年と同様、資料の活用や思考力・判断力が問われる一方、基本的知識を問う問題も少なくない。高校の海外研修が題材とされたり、子どもの貧困がテーマとなるなど、現代社会の動向が積極的に取り入れられている。大問数・解答数も昨年と変わらなかった。

難易度

昨年並み

昨年と同様、教科書の範囲内の学習で対応できる問題や、図表や資料を分析する能力を問う問題が重視されている。

出題分量

大問数、解答数とも変化なし。

出題傾向分析

昨年と同様、制度や政策、現代社会の動向を問う問題を中心として、各分野から偏りなく出題されている。基本的な知識を試す問題、図表や資料の分析力を問う問題が重視されている点も変わりはない。

2023年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 マーク数
1 国際政治・経済の仕組みと動向 25 7
2 青年期と欲求、及び経済社会 22 7
3 国民経済と情報化の進展 20 6
4 法秩序と基本的人権、及び政治参加 22 7
5 課題探究学習(子どもの貧困) 11 3
合計 100 30

2022年度フレーム

大問 分野 配点 マーク数
1 地方自治・選挙・国際協力 26 8
2 青年期と適応および企業 16 5
3 日本経済の動向 20 6
4 共同体と個人 19 6
5 課題探究学習−持続可能な社会の形成 19 5
合計 100 30

設問別分析

第1問

高校生が海外研修に参加したという場面設定のもとに、サービス貿易の形態、外国為替市場、EU、国際社会の仕組み、自由貿易協定締結による利益と損失、思想・良心及び宗教の自由、先進国と開発途上国の医療資源格差問題が取り上げられている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、自由貿易協定締結による利益と損失に関する問5のような問題に対応するためには、思考力を高めるよう普段の学習から意識しておくことも重要である。

第2問

高校生が見た演劇に関する会話文、劇団主宰者のインタビュー資料をもとに、青年期の特徴、国際調査の図表の読み取り、社会的企業と企業の社会的責任、戦後の日本経済、現代の思想家、日本の財政や予算、マズローの欲求階層説が取り上げられている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、国際調査の図表の読み取りに関する問2のような問題に対応するためには、情報を分析する能力を高めるよう普段の学習から意識しておくことも重要である。

第3問

高校生が参加した大学の体験講義の資料などをもとに、GDP、政府が企業や市場に働きかける政策や仕組み、日本とアジアの政治や経済、サービス取引、プラットフォーム、国家・政府の役割が取り上げられている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、プラットフォームに関する問5のような問題に対応するためには、会話文の流れを理解し適切な語句を判別する能力を高めるよう、普段の学習から意識しておくことも重要である。また2022年度当初予算の規模に関する問6選択肢番号4のような問題に対応するためには、普段から報道などに関心を向けておく必要もある。

第4問

高校生が傍聴した裁判に関する感想文と防犯カメラに関する会話文をもとに、日本の刑事司法制度、刑罰の目的や性質、防犯カメラの利点や問題点、国会と国会議員、選挙制度、政治参加が取り上げられている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、刑罰の目的や性質に関する問2のような問題に対応するためには、与えられた資料を読解し、それに合致する記述を判別する能力を高めるよう、普段の学習から意識しておくことも重要である。

第5問

子どもの貧困に関する新聞記事をもとに、相対的貧困率の資料読み取り、子どもの貧困問題に関する官民の取組み、問題解決に向けたアプローチが取り上げられている。資料読み取りに関する問1に対応するために、普段から情報を分析する能力を高めるよう、普段の学習から意識しておくことが重要である。また、子どもの貧困問題解決に向けたアプローチに関する問2や問3のような問題に対応するためには、思考力・判断力を高めるよう普段の学習から意識しておく必要もある。

過去の平均点の推移

22年度 21年度 20年度 19年度 18年度
60.8 58.4 57.3 56.8 58.2