化学 2026年度 大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
思考力を要する問題が少なくなり、基本的な知識や原理・法則に関する理解を問う問題が多くなった。
平均点が過去最低であった昨年に比べると、取り組みやすい問題構成であった。
難易度
易化
昨年に比べ、目新しい題材やグラフを用いた思考力重視の問題が減少した。また、計算問題も減少し、取り組みやすくなった。
出題分量
大問数は、昨年と同じ5題であった。小問数は変わらなかったが、マーク数は1減少、ページ数は4減少した。また、計算問題は12問から7問に減少した。
全体としての分量は昨年よりやや少なくなった。
出題傾向分析
第1問は物質の構成・物質の状態、第2問は物質の変化で、いずれも理論分野からの出題であった。第3問は無機物質・物質の変化、第4問は有機化合物からの出題であった。第5問は身のまわりの化学物質に関する総合問題で、無機物質、合成高分子、エステルに関する内容であった。
「アルコールロケット」を扱った実験問題、イミド結合の形成やポリイミドの原料を考える問題など、目新しい題材の出題も見られたが、昨年に比べると、教科書の内容に即した問題が多くなり、日頃の学習の成果が得点に反映されやすい構成であった。
2026年度フレーム(大問構成)
| 大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 物質の構成、物質の状態 | 20 | 6 | 化学結合、コロイド、固体の溶解度、結晶、気体 |
| 2 | 物質の変化 | 20 | 6 | 化学反応と熱、電気分解、反応速度、塩、緩衝液 |
| 3 | 無機物質、物質の変化 | 20 | 6 |
無機物質、酸化還元、化学反応と量的関係、電離平衡 |
| 4 | 有機化合物、高分子化合物 | 20 | 9 | 脂肪族化合物、芳香族化合物、糖類、ペプチド |
| 5 | 無機物質、高分子化合物、有機化合物 | 20 | 6 | 身のまわりの化学物質(無機物質、合成高分子、エステル) |
| 6 | ||||
| 7 | ||||
| 8 | ||||
| 9 | ||||
| 10 | ||||
| 11 | ||||
| 12 | ||||
| 13 | ||||
| 14 | ||||
| 15 | ||||
| 合計 | 100 | 33 | ||
2025年度フレーム
| 大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 物質の構成、物質の状態 | 20 | 6 | 結晶、気体、気体の溶解度、コロイド、希薄溶液の性質 |
| 2 | 物質の変化 | 20 | 6 | 化学反応と光、電池、電離平衡、化学平衡 |
| 3 | 無機物質、物質の変化 | 20 | 8 | 無機物質、化学反応と量的関係 |
| 4 | 有機化合物、高分子化合物 | 20 | 8 | 脂肪族化合物、芳香族化合物、高分子化合物 |
| 5 | 【新課程生必答問題/旧課程生等選択問題】 物質の構成、物質の変化、有機化合物 |
20 | 6 | 原油の分留、有機化合物、高分子化合物、化学反応と熱、化学反応と量的関係 |
| 6 | 【旧課程生等選択問題】 物質の構成、物質の変化、有機化合物 |
20 | 6 | 原油の分留、有機化合物、高分子化合物、化学反応と熱、化学反応と量的関係 |
| 7 | ||||
| 8 | ||||
| 9 | ||||
| 10 | ||||
| 11 | ||||
| 12 | ||||
| 13 | ||||
| 14 | ||||
| 15 | ||||
| 合計 | 100 | 34 | ||
設問別分析
第1問
化学結合、コロイド、固体の溶解度、結晶、気体が出題された。
問1は、化学結合と水溶液の性質に関する問題であった。
問2は、コロイド粒子の凝析に関する問題である。負に帯電しているコロイド粒子を凝析させるには、陽イオンの価数が大きいほど有効である。
問3は、固体の溶解度に関する正誤問題であった。飽和溶液と固体が共存しているときは溶解平衡の状態であり、溶解と析出がともに起こっていることがポイントであった。
問4は、六方最密構造の断面に関する問題である。与えられた積層の図をもとに、原子の中心位置を考える内容であった。
問5は、「アルコールロケット」の実験に関する計算問題で、aは気体の法則と化学反応の量的関係に関する問題、bは燃焼反応による圧力変化に関する問題であった。bでは、容積が一定のとき、容器内の圧力は気体の物質量と絶対温度に比例することに着目すれば解答できる。
第2問
化学反応と熱、電気分解、反応速度、塩、緩衝液が出題された。
問1は、エンタルピー変化に関する正誤問題であり、基本的な内容であった。
問2は、混合水溶液の電気分解に関する計算問題であった。析出した銀と鉛の質量から流れた電子の物質量を求めるとよいが、水溶液中の鉛(II)イオンが2価であることに注意したい。
問3は、五酸化二窒素の分解反応の反応速度定数を求める計算問題であった。表中の濃度変化から反応速度を求め、平均濃度との関係を用いればよい。
問4は、電解質水溶液と緩衝液に関する問題で、aでは塩の水溶液の性質に関する基本的な知識が問われた。bは、緩衝作用に関する空欄補充問題で、ルシャトリエの原理を用いて解答することができる。cは、緩衝作用を示す水溶液を選択する問題で、弱酸とその塩、または、弱塩基とその塩の混合水溶液になるものを選択すればよい。
第3問
無機物質に関する大問で、酸化数、リン、化学量、遷移元素、溶解平衡と電離平衡、金属イオンの分離が出題された。
問1は、酸化数に関する問題であった。陽性の強い金属の水素化合物では水素原子の酸化数が−1になる。
問2は、リンの単体と化合物の性質に関する正誤問題であった。
問3は、硫酸塩の質量から、金属元素の原子量を求める計算問題であった。水和物と無水物の物質量が等しいことに着目すればよい。
問4は、遷移元素に関する正誤問題であった。
問5は、金属イオンの沈殿に関する問題で、aは硫化物の溶解平衡と硫化水素の電離平衡に関する計算問題で、鉄(II)イオン濃度から溶解度積と電離定数を用いて水素イオン濃度の範囲を求める内容であった。bは金属イオンの分離に関する問題であった。沈殿Aは赤褐色であることから水酸化鉄(III)と判断できる。また、操作Ⅰでは金属イオンが沈殿とろ液に2種類ずつ分離されたことから、NaOH水溶液を過剰に加えたことがわかる。
第4問
有機化合物に関する大問で、天然有機化合物を含めて出題された。
問1は、芳香族化合物の反応に関する問題で、基本的な知識が問われた。
問2は、与えられた四つの条件をすべて満たす化合物を選択する問題であった。
問3は、分子式C4H8のアルケンについて、構造異性体の数と立体異性体があるものの数を答える問題であった。
問4は、糖類に関する正誤問題であった。
問5は、生体内に存在するペプチドであるグルタチオンに関する問題であった。aは、グルタチオンの構造や性質に関する正誤問題で、与えられたグルタチオン・酸化型グルタチオンの構造式に基づいて判断する内容であった。bは、グリシンの酸性水溶液の滴定曲線上の各点で最も多く存在している構造を選択する問題であった。
第5問
身のまわりに使われている化学物質に関する総合問題であった。
問1は、aはクロム、bはケイ素に関する正誤問題であった。
問2は、合成高分子であるポリイミドに関する問題であった。aは、酸無水物とアミンの反応による生成物を答える問題で、無水酢酸とアニリンからアセトアニリドが得られる反応から類推できたかがポイントであった。bは、問題に与えられたイミド結合の形成に関する反応、および、ポリイミドの構造式から、その合成原料を考える内容であった。
問3は、エステルに関する問題で、aは与えられた三つの条件をすべて満たすエステルの構造を選択する問題であった。酢酸と第二級アルコールからなるエステルであることを判断する内容であった。bはエステル化の平衡定数を求める計算問題で、平衡定数を表す式には[H2O]も含まれることに注意したい。
第6問
第7問
第8問
第9問
第10問
過去の平均点の推移
| 2025年度 | 45.34 |
|---|---|
| 2024年度 | 54.77 |
| 2023年度 | 54.01 |
| 2022年度 | 47.63 |
| 2021年度 | 57.59 |



