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国語 2026年度 大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

2026年01月18日 17:01更新

同一作品の別の箇所の引用を併せ読む問題が出題されるなど、昨年の傾向を踏襲しつつも、多様な出題に。

<現代文>第1問は、昨年に引き続き、オーソドックスな問題であった。第2問は小説からの出題。単一の文章による出題であった昨年とは異なり、今年度の問6では、Nさんの作った【ノート】に基づく問題が出題された。その中では同一作品の別の箇所が引用されていた。第3問は、グラフの使用がなくなるなど、昨年度とやや異なる出題傾向であった。また、解答が決まりにくいと思える設問も見られた。 
<古文>和歌が出題されなかった。例年複数テキストを出題していたが、今年は同一作品の別の箇所を併せ読む出題であった。
<漢文>昨年までは複数出題されていた文章が1つとなり、設問中に資料が提示されるという形式であった。また、昨年に続いて日本漢文が出題された。

難易度

やや難化

<現代文>第1問は、昨年に続き、すべての設問が一つの評論文からの出題であり、マーク数も昨年と同じである。選択肢がすべて四択なのも昨年と同じである。第2問は、比較的答えを決めやすい設問が多かった。第3問は、問題全体の出題意図がつかみにくく、とくに問3(ii)は解答が決まりにくい。
<古文>平安時代の作り物語からの出題で、昨年の【文章II】『源氏物語』と同じジャンルであった。文章は昨年の本文より読みやすいものであったが、選択肢にまぎらわしいものがあったので、やや難化したと思われる。
<漢文>基本句形の知識で正答できる設問がある一方で、選択肢が紛らわしい設問もあり、全体として昨年並みの難易度と思われる。

出題分量

<現代文>第1問は、本文字数が約4300字あり、昨年より500字程度長かった。第2問は、本文と【ノート】を加えた分量は、昨年とほぼ同じ。第3問は、設問数など全体的なボリューム感は変わらないが、文章以外は簡単な図などが用いられているだけで、グラフの使用はなかった。
<古文>昨年とほぼ同じ分量である。昨年は【文章I】【文章II】あわせて1060字であった。今年は本文が964字、問5で引用された文章が119字で、合計1083字であった。
<漢文>本文161字、資料42字であり、合計で203字であり、昨年から4字増加した。設問数は7、マーク数は昨年より1減少して、8であった。

出題傾向分析

<現代文> 第1問は、幼少期の私的な体験と芸術的体験の根源について論じた評論からの出題である。すべての設問が一つの文章からの出題であり、昨年同様、センター試験第1問と類似したタイプの設問である。第2問は、一昨年出題された語句の意味を問う問題が、昨年同様出題されなかった。本文は、現在と過去が交錯するというやや複雑な構造を持つが、設問は正誤の判定がつきやすいものが多かった。第3問は、昨年度がグラフなどの読み取りを中心とした〈情報処理の力〉を問う問題が中心であったのに対し、今回は〈情報をどう表現するか〉といったことをめぐる問題が中心となった。現代文第3問の出題は今回でまだ2度目だが、今後の出題傾向が予測しがたいものになったといえる。
<古文>平安時代の作り物語『うつほ物語』の一場面から出題された。昨年は、本文が二つの違う作品であったが、今年は、本文が一つの作品だけであり、問5で同一作品の別の箇所が引用されていた。引用された文章は、本文の場面にいた右大臣が、帝にその時のことを報告する場面であり、複数の古文を併せ読む共通テストの傾向を踏襲していた。例年あった和歌は本文になく、また、設問にもなっていなかった。昨年はなかったが、共通テストになって新傾向の設問として定着していた、語句と内容に関する設問が復活した。また、共通テストの新傾向であった生徒たちの話し合いの場面は出題されなかった。
<漢文>江戸時代の漢学者の評論が出題され、主題は詩論であった。これまで出題頻度が高かった漢詩は出題されなかった。本文の形式は、昨年までは複数の文章が出題されたが、本年は文章は1つとなり、設問中に比較的短い資料が出題された。否定形、使役形、詠嘆形といった基本句形の用法を押さえつつ、本文の段落ごとの主旨を正確に読み取り、選択肢と慎重に照合させる必要があった。

2026年度フレーム(大問構成)

大問 分野 問数 マーク数 出典
1 論理的文章 6 10 櫻井あすみ「『贈与』としての美術・ABR」
2 文学的文章 6 7 遠藤周作「影に対して」
3 図表・資料 3 5 科学(生物学)的な題材を扱った絵本をめぐる資料問題(以下の資料を使用)
・生徒の書いたとする文章
・科学的絵本の編集者へのインタビュー記事「科学絵本のアプローチ」からの抜粋
・絵本『イワシ むれで いきる さかな』より、本文および絵の抜粋(「中間部分のあらすじのまとめ」もあり)
・イワシの回遊について説明した書籍『世界はイワシでできている?』(東京水産振興会)より、文章および図の抜粋
4 古文 5
7
『うつほ物語』
5 漢文 7 8 長野豊山『松陰快談』
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
合計 37

2025年度フレーム

大問 分野 問数 マーク数 出典
1 論理的文章 6 10 高岡文章「観光は『見る』ことである/ない――『観光のまなざし』をめぐって」
2 文学的文章 7 7 蜂飼耳「繭の遊戯」
3 図表・資料 3 5 外来語の使用をめぐる提言に関する問題(以下の資料を使用)
・生徒の書いたとする文章
・図1~3(国立国語研究所『外来語に関する意識調査(全国調査)』をもとにしたもの)
・用語解説(国立国語研究所「外来語」委員会編『分かりやすく伝える外来語言い換え手引き』をもとにしたもの)
・図とそれについての「メモ」(NHK放送文化研究所『放送研究と調査』2022年12月号をもとにしたもの)
4 古文 3 7 【文章I】『在明の別』
【文章II】『源氏物語』若菜下の巻
5 漢文 6 9 【文章I】皆川淇園『論語繹解』
【文章II】田中履堂『学資談』
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
合計 38

設問別分析

第1問

問1の漢字問題は、一昨年、昨年と同様、傍線部と同じ漢字を選ぶ従来型の設問だけが出題された。問2以降の設問は、すべて本文中の傍線部についての説明を求めるものであった。ただし、問4は、傍線部のように述べる筆者の意図が問われており、やや戸惑った受験生もいるかもしれない。

第2問

問5は本文の表現を問う問題であったが、それ以外はすべて登場人物の心情や心境にかかわる問題であった。問6(ii)は、選択肢の一部にわかりにくいところがあり、迷った受験生がいたかもしれないが、過不足のない内容の選択肢を選ぶようにしたい。全体的には、正誤の判定がつきやすい問題が多かった。

第3問

第3問は、科学(生物学)的な題材を扱った絵本をめぐる問題。生徒の書いたとする文章と、科学的絵本の編集者へのインタビュー記事、絵本『イワシ むれで いきる さかな』、イワシの回遊について説明した文章と図などから成っている。問1・問2は資料にある情報の読み取りを中心とした問題だが、問3は情報の表現の仕方について問う問題になっており、問題全体の方向性がやや捉えにくい。問題全体の最初に置かれたリード文によって正解が誘導されてはいるが、そうした出題に慣れていない受験生は自信をもって正解を選べなかったのではないかと思われる。

第4問

本文は、主人公仲忠の妻が娘を出産した直後の場面である。仲忠とその母は、仲忠の祖父が異国で天人たちより伝授された琴とその奏法を守り伝えてきた「琴の一族」で、本文はその二人の超人的な琴の演奏が中心となっている。問1は、短い語句の解釈問題で、傍線部が昨年より長くなっており、古語の意味と文法の知識が必要な問題であった。問2は、波線部の文法とその前後の内容を問う設問で、昨年はなかったが、共通テスト初年度から続く定番の問題である。文法の知識で選択肢を絞る力が必要である。問3は、第1段落に描かれる琴をめぐるやり取りの内容を説明する設問。問4は、第2段落と第3段落に描かれる仲忠とその母の琴の演奏に関する内容を説明する設問。問5は、設問に同じ作品の別の箇所を引用して、その内容と本文の内容とをあわせて検討する設問。昨年は、問2の敬語の設問以外は選択肢がすべて四択であったが、今年は問1~3が四択で、内容読解問題である問4・5が五択である。問4・5は選択肢も長く、五択なので、正解を選ぶのは難しかったかもしれない。

第5問

問1は語句の意味の問題で、設問数は昨年の3から2に減った。問2は説明問題で、部分否定と二重否定の意味を押さえる。問3は返り点と書き下し文の問題で、「雖」と使役形の用法を押さえつつ文意が通る書き下し文を選ぶ必要がある。解釈問題は問4・問5の2つで、昨年より1つ増えた。問4は詠嘆形の知識が問われている。問5は後の文脈から願望の内容を把握する。問6・問7は説明問題で、選択肢がやや紛らわしい。問6は直後の筆者の発言の主旨を把握する。問7は本文および資料の内容と各選択肢の説明とを慎重に照合する必要がある。

第6問


第7問


第8問


第9問


第10問


過去の平均点の推移

2025年度 126.67
2024年度 116.5
2023年度 105.74
2022年度 110.26
2021年度 117.51