歴史総合 [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
資料(史料文・グラフ・図版・地図)を多用する形式はサンプル問題・試作問題と同じ。世界史分野から多く出題。
授業で資料を基に探究する形式をとり、資料から読み取れる情報と習得した知識を総合して解答しなければならない。世界史の知識のみで解かなければならない問題の割合が多かった。
【ズバリ的中】<本試験>第2問 問5 ⇒ <河合塾教材>2024年度 第3回全統共通テスト模試 歴史総合,世界史探究 第1問 問4
難易度
試作問題と比べ世界史の割合が高かったため、日本史を中心に学習した受験生には難しかったかもしれない。
出題分量
試作問題のマーク数が18だったのに対して、マーク数16と減少した。
出題傾向分析
資料を多用する出題傾向はサンプル問題、試作問題と変化はない。史料文だけではなくグラフや図版を読み取らせる問題を含み、資料そのものだけではなくそれを基にした先生と生徒の会話文や、生徒が作成したメモやパネルの内容から判断しなければならない問題文もあるので、問題を注意深く読む必要がある。近代化の分野からの出題の割合が多く、全体の半数を占めていた。それに次いでグローバル化すなわち戦後史からの出題も多かったので、教科書はまんべんなく最後まで学習しておく必要がある。
2025年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 |
1 | 歴史上における境界 | 25 | 8 |
2 | 装いの歴史 | 25 | 8 |
合計 | 50 | 16 |
設問別分析
第1問
歴史上における境界をテーマとする探究を素材に18世紀末から20世紀後半までの世界の政治・社会を中心に幅広く問うている。問1の港の場所は、18世紀末という時期に注目して、当時清の対ヨーロッパ貿易は広州1港に限られていることを想起する。問2は、資料中の「一昨年に台湾出兵が発生した」から問われているおおよその年代を判断したうえで選択肢の正誤を考えたい。問6は、世界恐慌の開始、ベトナム戦争、冷戦終結の時期を判断してグラフと照らし合わせる必要がある。問7はメモTとIIIがともに1960年代であり、やや難しいが、Tが1960年代後半、IIIが前半のことであると判断しなければならない。<歴史総合,日本史探究の第1問と共通>
第2問
装いの歴史をテーマに19世紀から第二次世界大戦後までの世界の政治・社会・経済について幅広く問うている。問1は、図版から清と日本の服装を読み取らせる問題。問4は、帝国議会開設が1890年であることを把握できれば、グラフの読み取りでYが正答と判断できる。問5の選択肢1は、図版などでモダンガールがどのような姿をしていたかを理解している必要がある。パネルから選択肢2の独立国が日本、植民地が京城のある朝鮮半島、租界が上海を指すと判断したいが、上海がやや難しい。問8は男女雇用機会均等法の制定が1980年代(1985年)であることを想起できるかがカギ。 <歴史総合,世界史探究の第1問と共通>