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地学 [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

知識問題がやや増加した。

図やグラフを読み取る考察する問題がやや減少し、知識問題が増加した。昨年は出題されていた、1つの問いで複数の正解を選ぶ形式の問題は出題されなかった。
【ズバリ的中】<本試験>第2問 問1 ⇒ <河合塾教材>2024年度 全統プレ共通テスト 地学 第2問 問4

難易度

やや難化

昨年よりも基本的な知識問題が増加し、考察問題が減少した。詳細な知識が要求される問題や複雑な計算問題などの難問はなかったが、問題の題意を正確に読み取る必要がある設問が多く出題された。

出題分量

大問は5題、マーク数は27で昨年と同じであった。図表の数やページ数も昨年と同程度であった。

出題傾向分析

教科書で扱われている「固体地球の概観」「固体地球の活動」「地球の歴史」「大気と海洋」「宇宙の構成」の5分野のすべてから出題されていた。知識問題、 考察問題、計算問題が出題され、知識問題がやや増加した。

2025年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 総合問題 20 5 地学現象の測定・観測
2 固体地球 15 4 地磁気・うるう秒・走時曲線・マントル
3 岩石鉱物、地質地史 25 7 A 変成作用とマグマ
B 地質図
C 地球の生命と環境変動
4 大気と海洋 21 6 A 気象
B 海洋
5 宇宙 19 5 A 恒星の誕生
B 連星と系外惑星
合計 100 27  

2024年度フレーム

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 総合問題 20 5 観察や実験のグラフや図に関する総合問題
2 固体地球 15 4 アイソスタシー・地磁気・火山・地震
3 岩石・地史・地質 25 3 A 鉱物と岩石
2 B 化石
2 C 地質図
4 大気と海洋 21 2 A 地球における気圧と気温
2 B 雲の形成
2 C 黒潮
5 宇宙 19 3 A 太陽系の惑星
2 B 恒星
合計 100 27  

設問別分析

第1問

地学現象の測定・観測に関する問題であった。問 1 は、スペクトルに関して、問題文の情報に基づいて正解を選ぶ考察問題であった。問 2 は、地磁気に関する考察問題であった。南磁極の地下には、地磁気の N 極があることに注意しなければならない。問 3 は、クリノメーターに関する知識問題であった。問4は、鉱物の晶出順序に関する考察問題であった。模式図ではなく白黒の写真から判断するため、一層注意深く図を観察する必要がある。問 5 は、上空の気象に関する考察問題であった。対流圏上層を吹く風は、冬の方が強いということが解答のポイントになる。

第2問

固体地球に関する問題であった。問 1 は、地磁気の変化に関する知識問題、問 2 は、うるう秒に関する知識問題で、どちらも基本的な内容であった。問 3 は、走時曲線に関する図を読み取る考察問題で、作図をして数値を導き出す、やや難しい計算問題であった。問 4 は、地震波トモグラフィーの図を読み取る考察問題ではあるが、問題文をよく読めば知識で解答を導くことができるため、やや易しい問題であった。

第3問

A は、変成作用とマグマに関する問題であった。問1は、鉱物の多形と接触変成岩に関する知識問題、問2は、マグマだまりとマグマの同化作用を問う知識問題で、ともに基本的な内容であった。B は、地質図に関する問題であった。問3は、地層の走向と断層面の傾斜の読み取り、および、示準化石と基底礫の年代から断層の活動時期を推定する考察問題で、地質図の基本的な読図の技能と示準化石や地質時代の年代の知識が必要とされる問題であった。問4は、地層、断層、岩脈の順序に関する考察問題で、地質図の読図の技能が問われる問題であった。問5は、放射性年代測定に関する知識問題であった。C は、地球の生命と環境変動に関する問題であった。問6は、生命や地球環境について述べられた文の下線部の正誤を判断する知識問題であった。問7は、第四紀の気候変動について述べられた文の正誤を判断する知識問題で、基本的な内容であった。

第4問

A は気象に関する問題であった。問 1 は、地上天気図に関する考察問題で、低気圧周辺の等圧線の入り方から新幹線の出発地と到着地を推定する問題であった。問 2 は、大気の気温減率と安定性に関する考察問題であった。湿潤断熱減率、乾燥断熱減率、大気の気温減率の関係を理解していれば比較的容易に選べたであろう。問 3 は、相対湿度に関する計算問題であった。気温と飽和水蒸気量の関係は、表で数値が与えられているので、計算しやすい。B は海洋に関する問題であった。問 4 は、黒潮の海水としての性質と西岸強化に関する知識問題であった。問 5 は、潮流と高潮に関する知識問題であった。問6 は、対馬海流に関する考察問題であった。地衡流におけるはたらく力の関係を知っていれば解けるであろう。

第5問

A は星雲の赤外画像に関する問題であった。問 1 は、原始星の進化の初期段階と進化が進んだ段階の可視光線の見え方の正誤を問う知識問題であった。問 2 は、星雲に存在する濃い分子雲を可視光線で見た場合の星雲名と、内部の温度変化を問う知識問題であった。問 3 は、ウィーンの変位則が成り立つとした場合の図 1 の赤外線の波長から放射エネルギー強度が最大になる天体の表面温度を求める計算問題であった。Bは連星と系外惑星に関する問題であった。問 4 は,連星の性質をなす恒星の波長がその位置によってどのように変化するかとその現象についての考察問題であった。問 5は,図中の Y の質量と半径が木星と同程度であった場合と地球と同程度であった場合について,波長の変化量と明るさの変化量の違いを問う考察問題であった。

過去の平均点の推移

24年度 23年度 22年度 21年度 20年度
56.6 49.9 52.7 46.7 39.5