地学基礎 [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
昨年に比べて図や写真を読み取る問題が増加した。
ポンペイの噴火や津波の堆積物など、現実的な地学現象を題材にした問題が出題された。過半数が図や写真を使用した問題だった。
【ズバリ的中】<本試験>第3問 問1ウ・エ ⇒ <河合塾教材>2024年度 第3回全統共通テスト模試 地学基礎 第3問 問1
難易度
昨年並み
昨年に比べて選択肢数の多い問題が増加した。図や写真を参照しながら解かなければならない問題が増加したため、解答するのにやや時間がかかったと思われる。
出題分量
昨年と同じく、大問数は4、マーク数は15で変化はなかった。大問ごとのマーク数も昨年と同じであった。
出題傾向分析
例年どおり、地学基礎の各分野から幅広く出題された。数値を計算した結果を問う問題は出題されなかった。図を用いた問題が昨年は5題であったが、今年は7題に増加した。また、昨年はなかった写真を用いた問題が2題出題された。
2025年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 地球 | 20 | 6 | A 太陽系天体の性質や地球の構造 |
B 火成岩と火山 | ||||
C 堆積構造 | ||||
2 | 大気と海洋 | 10 | 3 | 大気と海洋 |
3 | 宇宙 | 10 | 3 | A 宇宙の進化 |
B 銀河系(天の川銀河)の構造 | ||||
4 | 環境 | 10 | 3 | 自然災害や人為起源の現象 |
合計 | 50 | 15 |
2024年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 地球 | 20 | 6 | A 地球の構造と地震 |
B 火成岩と鉱物 | ||||
C 生物進化と地球環境の変化 | ||||
2 | 大気と海洋 | 10 | 3 | A 台風 |
B 海洋 | ||||
3 | 宇宙 | 10 | 3 | A 太陽系の天体と恒星 |
B 宇宙の構造 | ||||
4 | 環境 | 10 | 3 | 火山災害 |
合計 | 50 | 15 |
設問別分析
第1問
主に地球分野からの出題であり、一部に分野横断的な問題があった。問1は、宇宙分野の、太陽系の天体に関する基本的な問題であった。問2は、プレート境界に関する知識問題であった。問3は、火成岩の分類に関する基本的な問題であった。問4は、大気と海洋分野の大気の層構造と、火山災害に関する基本的な問題であった。問5は、複数の写真の堆積構造が何であるかを判断する問題であり、やや難しかった。写真そのものだけではなく、Aのみが層理面で観察されることや、写真のスケールなど、さまざまな情報をあわせて判断するとよい。問6は、水流の方向を復元できる堆積構造を選ぶ問題であった。写真の堆積構造が何であるかを判断できなければ完答しづらく、問5と連動しており難しかった。
第2問
大気と海洋分野からの出題であった。問1は、放射冷却に関する問題であった。どのような場合に放射冷却が弱まるかは問題文に書かれており、参考にして図を選択するとよい。問2は、水蒸気輸送の向きを、緯度ごとの降水量と蒸発量の差から考察する問題であった。問3は、海水の塩分に関する知識問題であった。
第3問
宇宙分野からの出題であった。問1は、宇宙の進化についての知識問題であった。問2は、宇宙の晴れ上がりについてのやや細かい知識を問う問題であった。問3は、銀河系についての問題であり、天の川の見え方についての知識が必要であった。
第4問
環境分野からの出題であった。問1は、時間・空間スケールについての問題であり、地学現象のスケールを想像できれば難しくなかったと思われる。問2は、津波の堆積物についての問題であり、柱状図を読み取る力が必要であった。問3は、地震についての問題であり、図や文章から総合的に考える力が必要であった。
24年度 | 23年度 | 22年度 | 21年度 | 20年度 |
35.6 | 35.0 | 35.5 | 33.5 | 27.0 |