河合塾グループ河合塾
  1. 河合塾
  2. 受験・進学情報
  3. 大学入試解答速報
  4. 大学入学共通テスト速報
  5. 化学基礎 [分析]

化学基礎 [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

基礎的な理解を問う内容に加え、計算力や思考力を要する内容も出題された。

物質量や化学反応の量的関係に関する計算問題が多かった。

難易度

昨年並み

全体として難易度は昨年並みであった。第1問は基礎的な理解を問う内容が多かったが、第2問は計算力が必要とされたため、やや難易度が高かった。

出題分量

大問数は、昨年と同じ2題である。マーク数は昨年より1増えたが、小問数は1問減っており、計算問題が増えたものの全体としてみれば分量は昨年度とほぼ同じであった。

出題傾向分析

昨年同様、第1問は化学基礎の全分野からの小問集合形式の問題であった。基本的な内容の理解を問う問題が中心であったが、化学量計算に関するやや難易度の高い問題も含まれた。第2問は空気に含まれる気体成分の発見と質量保存の法則に関する総合問題で、昨年同様、計算問題が複数出題され、思考力や計算力が問われた。

2025年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 物質の構成、物質の変化 30 10 原子の構造、物質の成分、元素の性質、化学結合、物質量、滴定曲線、酸と塩基の定義、酸化還元、化学反応と量的関係
2 物質の変化 20 9 化学反応式、酸素の性質、化学反応と量的関係、金属の性質
合計 50 19  

2024年度フレーム

大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1 物質の構成、物質の変化 30 10 単体、元素の性質、物質の三態、電池、ケイ素、気体の性質、化学反応の量的関係、酸と塩基、酸化数、物質量
2 物質の構成、物質の変化 20 8 宇宙ステーションの空気制御システムを題材とした総合問題
合計 50 18  

設問別分析

第1問

問1は、原子の中性子の数に関する基礎的な問題であった。
問2は、炭酸水素ナトリウムと塩化ナトリウムを区別する問題であり、化学反応、pH、炎色反応などの総合的な知識が必要である。
問3は、元素の性質(イオン化エネルギー、電子親和力)に関する正誤問題であった。
問4は、化学結合に関する基礎的な問題であった。
問5は、ドライアイスが昇華したときの体積を求める計算問題であった。
問6は、酢酸水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を滴下したときの滴定曲線を選択する問題であり、酢酸水溶液を希釈しても中和点までに必要な水酸化ナトリウム水溶液の滴下量が変化しないことに注意する必要であった。
問7は、ブレンステッド・ローリーの定義により、水が酸としてはたらいている反応を選択する問題であった。
問8は、酸化還元反応を選択する問題であった。化学反応式が与えられていないことから、受験生はやや戸惑ったであろう。
問9aは、炭水化物(組成式C6H10O5)の燃焼反応で生じるCO2とH2Oの質量の比を求める問題であった。bは、ジャガイモに含まれていたH2Oの質量を求める問題であり、やや難易度が高かった。

第2問

空気に含まれる気体成分の発見と質量保存の法則を題材とした総合問題であった。
問1aは、濃硝酸の分解反応について化学反応式の係数を求める問題であり、bは、酸素の性質に関する問題であった。
問2aは、水銀と酸素の反応に関する化学反応と量的関係の問題であり、bは、金属元素の単体および酸化物の反応性を問う問題であった。
問3aは、窒素の製法に関する化学反応の量的関係の問題であった。方眼紙を使ってグラフを作成すると過不足なく反応する点を求めることができる。bは、混合気体中のアルゴンの体積百分率を求める問題で、やや難易度が高かった。

過去の平均点の推移

24年度 23年度 22年度 21年度 20年度
27.3 29.4 27.7 24.7 28.2