物理 [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
文字式の計算をする問題の量が増加した。
例年出題されている探究活動や実験を扱った問題は第2問の単振り子の1題のみとなり、理論的に計算を進めて解答に至る二次試験的な内容の問題が多かった。
【ズバリ的中】<本試験>第2問 問1 ⇒ <河合塾教材>2024年度 全統プレ共通テスト 物理 第2問 問2
難易度
やや難化
初見性の高い問題は減ったが、理論計算をして解答を判断しなければならない問題が増えた。
出題分量
昨年より設問数が増え、マーク数も2つ増えた。組合せ問題も10個となり、昨年より3個増加した。
出題傾向分析
大問構成は小問集合、力学、熱(A)+波動(B)、電磁気の4題。第3問はAB分けがされ、熱と波動が出題された。昨年同様に原子は小問集合の中で出題された。会話文形式の問題、融合問題、数値を直接マークする問題は出題されなかった。
2025年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 小問集合 | 25 | 5 | 各分野の基本問題 |
2 | 力学 | 25 | 5 | 単振り子 |
3 | 熱・波動 | 25 | 6 | A 気体の状態変化 |
B 波の干渉 | ||||
4 | 電磁気 | 25 | 8 | 導体棒の電磁誘導 |
合計 | 100 | 24 |
2024年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 小問集合 | 25 | 6 | 各分野の基本問題 |
2 | 力学 | 25 | 6 | ペットボトルロケット |
3 | 波動 | 25 | 5 | 弦の固有振動 |
4 | 電磁気 | 25 | 5 | 電場と電位 |
合計 | 100 | 22 |
設問別分析
第1問
さまざまな分野からの小問集合。問1は、ペットボトルに閉じ込めた空気の状態変化に注目して、山頂の大気圧をふもとの大気圧で表す問題。ボイル・シャルルの法則を用いる。問2は、地球の全質量を万有引力の法則から求める問題で、文字式と数値を共に問うている。問3は、剛体にはたらく3力の合力を求める問題。これは慣れていない受験生が多いと思われる。問4は、電場・磁場中の荷電粒子の運動の速さを比較する問題。電場のみの場合は放物運動、磁場のみの場合は等速円運動になることに気づけばよい。問5は、物質波とブラッグ反射の典型問題である。
第2問
単振り子の周期を測定する探究活動の問題。問1、問2は小球にはたらく力や単振動とみなした時の変位や角振動数を求める問題である。問3、問4はストップウォッチと光センサーを使用して周期を求める方法について考察する問題である。問5は遠心力による重力加速度の赤道と極での違いを考える問題である。問5の内容は教科書の図中や欄外に書かれている内容で、このような所もしっかり読んでおきたい。
第3問
前半は気体の状態変化、後半は波の干渉についての問題。気体の状態変化はP-Vグラフの読み取りと、状態方程式、熱力学第1法則がポイントになる。波の干渉は正弦波の式が用いられている。波の伝播に伴って振幅が減少することに注意する必要がある。問6の強め合う条件は、時間差が周期の整数倍になっていることを意味している。
第4問
レール上を動く導体棒に生じる電磁誘導の問題。前半ではコンデンサーを含む回路を扱い、問3では回路のエネルギーの流れを考え、誘導にしたがってジュール熱を求めればよい。後半ではコイルを含む回路を扱い、コイルの自己誘導も考慮しなければならない。問7では、理論式と与えられたグラフとの対応を問われている。
24年度 | 23年度 | 22年度 | 21年度 | 20年度 |
63.0 | 63.4 | 60.7 | 62.4 | 60.7 |