物理基礎 [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
数値計算の問題が減少し、文字計算の問題が増加した。会話形式の出題はされなかった。
昨年復活した会話形式の問題、空欄直後の{ }から選択する問題は出題されなかった。
計算問題も、各桁の数値をマークする設問はなくなり、全て選択肢から選ぶ形式であった。
実験考察問題は昨年同様比重が大きくなっている。
【ズバリ的中】<本試験>第2問 問1・問2 ⇒ <河合塾教材>2024年度 直前講習/突破シリーズ 共通テスト本番突破テスト 物理基礎 第2問 問3・問4
難易度
昨年並み
数値計算・組合せ問題が減少し、取り組みやすくなったが、実験データの読み取りや文字式の処理に時間を要し、難易度は昨年並み。
出題分量
大問数は3題で変わらず、設問数は1題減少、マーク数は2減少した。
出題傾向分析
大問は、小問集合、力学の問題、熱とエネルギーの問題の3題構成。
第1問の小問集合は放射線の性質1問、力学1問、波動2問でいずれも基本事項と理解を問う問題。
第2問は、2物体の運動を用いて重力加速度を求める探究課題からの問題。
第3問は、比熱(比熱容量)の測定実験に関する問題で電気回路の知識も必要となる問題。
2025年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 小問集合 | 16 | 4 | 各分野の基本問題 |
2 | 力学 | 16 | 5 | アトウッドの装置による重力加速度の測定の探究課題 |
3 | 熱とエネルギー | 18 | 6 | 熱量計を用いた比熱の測定 |
合計 | 50 | 15 |
2024年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 小問集合 | 16 | 4 | 各分野の基本問題 |
2 | 力学 | 18 | 5 | 浮力に関する探究活動 |
3 | 波動 | 16 | 8 | 3つの異なる方法での音速の測定 |
合計 | 50 | 17 |
設問別分析
第1問
原子1題・力学1題・波動2題の小問集合。
問1は、放射線の性質と利用に関する問題。
問2は、3物体について力学的エネルギー保存則を用いた最高点の高さを比較する問題。
問3は、うなりに関する基本問題。
問4は、縦波に関する組み合わせ問題。
第2問
滑車と2つのおもりを用いて重力加速度の大きさを測定するという探究課題についての出題。運動方程式から加速度を求める過程は省略され、結果が与えられている。
問1は、等速直線運動をする2つのおもりを繋ぐ糸の張力を求める問題。力のつり合いから容易に求められる。
問2は等加速度直線運動に関する基本問題である。
問3は、実験装置の構造をしっかり認識し、おもりBが等速直線運動をすることから、速さが求まる。
問4は、横軸に距離、縦軸に速さの二乗のグラフ選択問題で、初速度が0から判断する。
問5は、運動方程式と問4のグラフの傾きから重力加速度を表す文字計算問題。
文字計算問題で、苦戦した受験生も少なからずいたであろう。
第3問
問1は、熱容量の意味を問う4つの語の組合せ問題。
問2は、抵抗で発生する熱量と熱容量を用いて物体の温度上昇を求める文字計算の問題。
問3は、実験回路における電圧計・電流計の接続に関する問題で、戸惑った受験生もいたと思われる。
問4は、抵抗で発生した熱量を数値で求める問題。スイッチの開閉の時刻をしっかり読むことが大切となり、その時間で液体の温度上昇をデータから読み取り、比熱を数値で求める問題。
問5は、実験誤差の原因を考える語句の組合せ問題。液体以外に吸収された熱量に関してしっかり考える必要がある。
24年度 | 23年度 | 22年度 | 21年度 | 20年度 |
28.7 | 28.2 | 30.4 | 37.6 | 33.3 |