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数学II,数学B,数学C [分析] 2025年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

日常生活に関する出題があった。

共通テストの特徴である日常を題材とする問題が第2問と第5問で出題された。

難易度

やや難しい問題には丁寧な誘導がついており、試作問題に比べて分量が少なかったので、全体として数学が得意な受験生には得点しやすい問題であった。

出題分量

大問数は試作問題と同じく7題となったが、試作問題と比べ、問題文の行数も問題数もやや減少した。計算量も少なくなっており、分量はやや減っている。

出題傾向分析

昨年度までの『数学II・数学B』と比べて、試験時間が10分増加した。 「平面上の曲線と複素数平面」の単元に関しては、試作問題で出題されていた「平面上の曲線(2次曲線)」は出題されず、「複素数平面」のみが出題された。 「統計的な推測」では、仮説検定が出題されたが、試作問題では出題されていない「片側検定」であった。

2025年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 テーマ
1 三角関数 15 sinA=sinB の形の方程式を誘導に従って解く
2 対数関数 15 水草が水面を覆う面積、常用対数とその表
3 微分法・積分法 22 極大、極小、グラフ、積分、面積
4 数列 16 領域内の格子点の個数
5 統計的な推測 16 正規分布、二項分布、平均(期待値)、信頼区間、仮説検定(片側)
6 空間ベクトル 16 座標、内積を含む座標計算
7 複素数平面 16 垂直条件、軌跡
合計 100  

設問別分析

第1問

三角関数に関する方程式の問題。(1)では sinA=sinBの形の方程式を丁寧な誘導に従って解くことになる。この形の方程式を解いたことがある受験生にとっては、解きやすい問題であったと思われる。(2)ではcosA=cosBの形の方程式を誘導なしで解くことになる。(1)と同様に考えればよい。
<『旧数学II』、『旧数学II・旧数学B』の第1問と共通問題>

第2問

「1日ごとに一定の倍率で増える水草」が水面を覆う面積についての計算を、常用対数表を利用して行う問題。
(1)倍率rの3乗の値と常用対数表から、log10rの値を求める。
(2)14日後の水草の量が60%を超えないための最初の水草の量を、指数の式で表し、常用対数表を利用して求める。
(1)、(2)ともに、対数の式変形は複雑ではなく、計算の分量も多くない。
常用対数表を利用する練習をしておこう。
<『旧数学II』、『旧数学II・旧数学B』の第2問と共通問題>

第3問

いくつかの条件を満たす関数を考える問題。F(x)とG(x)の導関数は等しいので、二つの関数の差が定数であることを見抜ければ難しくない。
(1)は具体的な関数で考える問題。(2)(i)は(1)を踏まえて関数のグラフを考える問題で計算がほとんどない。(ii)は関数や極大値を定積分を用いて表す問題であり、やや難しいと思われる。
<『旧数学II』、『旧数学II・旧数学B』の第3問と共通問題>

第4問

与えられた図形の内部に含まれる格子点の個数を求める問題。小問ごとに図形が異なるが、方針は同じであるので、それぞれの図形に応じた計算を行うとよい。各小問ごとのテーマは
(1)等差数列とその和の公式
(2)等比数列とその和の公式
(3)Σk、Σk2の公式
である。 境界線上の点が含まれていないことに注意しないといけないが、丁寧な誘導がついている。
<『旧数学II・旧数学B』の第6問と共通問題>

第5問

(1)は正規分布と二項分布に関する問題、(2)は母平均の信頼区間に関する問題で、標準的な問題である。 (3)は仮説検定に関する問題。片側検定で考える問題なので慣れていない受験生は少し戸惑ったかもしれないが、誘導が丁寧なので、誘導に沿って解くと容易に解ける。標準的な問題である。
教科書の内容を十分に理解することが大事である。

第6問

球面上の3点が正三角形をなす条件を内積を含む座標計算によって求める問題。丁寧な誘導がついており、これに従えば、計算を進めるのに必要な式は(1)で立式される。(2)でaに具体的な値を代入して計算をし、(3)では文字aのまま計算を進める。
<『旧数学II・旧数学B』の第7問と共通問題>

第7問

与えられた複素数α、β、γに対し、A(α)、B(β)、C(γ)とし、直線ABと直線ACが垂直となる条件を(γ-α)/(β-α)が純虚数となる条件としてとらえる問題。「半直線のなす角」というテーマで教科書でも扱われているが、多くの受験生にはやや難しかったと思われる。