政治・経済 [分析] 2022年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
昨年と同様複雑な作業を要する問題が多かったが、細かい知識を要する問題は少なかった。
資料の読み取りを踏まえた上で、基本事項に関する理解と思考力を試す問題が多かった。
【ズバリ的中】<本試験>第4問 問2⇒<河合塾教材>冬期講習 共通テスト攻略 政治・経済 第2講 第2問 問3
難易度
易化
※昨年(第1日程)の問題との比較です。
単純な4択問題が減少し、8択の組合せ問題が増加した。
基本的な知識で解ける問題が多かった。
出題分量
マーク数は1減少した。ただし、資料の数が増えたため、全体の作業量が増加した。
出題傾向分析
昨年と同様に、知識だけでなく資料の読解力や論理的判断が求められる問題が多く出題された。
2022年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 |
1 | まちづくりに向けての取組み | 26 | 8 |
2 | 経済主体 | 26 | 8 |
3 | 国内外経済の諸課題 | 26 | 8 |
4 | 住民による地方政治参加 | 22 | 6 |
合計 | 100 | 30 |
2021年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 |
1 | 「望ましい社会の姿」に関する発表 | 24 | 7 |
2 | 法と統治機構 | 26 | 8 |
3 | 現代の経済状況 | 26 | 8 |
4 | 日本による発展途上国への開発協力のあり方 | 24 | 8 |
合計 | 100 | 31 |
設問別分析
第1問
まちづくりのための取組みをテーマとして、モンテスキューの権力分立、日本国憲法の地方自治、政教分離原則の最高裁判例、空家法の内容、日本の農業に関する法制度の変遷、民泊の解禁、民泊に関連する法律の内容、日本の立法過程について出題された。問1は、資料文の趣旨を読み取る力が試されている。問3は具体的な訴訟名だけでなく最高裁判決の内容の理解が、問7では民法や消費者契約法などの民泊に関連する法律の内容の理解が必要である。
第2問
経済主体の関係をテーマとして、企業、環境問題をめぐる経済主体の関係、機会費用、金融政策、市中銀行のバランスシート、労働法制、需給曲線、購買力平価説について出題された。経済主体に関する問2は、会話内容に当てはまる図を選ぶ問題で、文章の読解力が試されている。問4は、買いオペレーションやマネーストックなど、金融についての基本的用語を問うており、基礎的学習を怠らないようにしよう。問5で出題されているバランスシートは、題意を読み取れないと正解できない。問7は供給曲線の移動を問うているが、問題文を正しく理解して問われている内容を把握する必要がある。問8は購買力平価説についての理解を試しており、同説についての正確な学習が求められている。
第3問
世界経済に関する新聞記事の見出しに沿って、フローとストック、労働力人口などの用語の理解、インフレーションの影響、当初予算と補正予算、消費税の逆進性、国際機関、アジア通貨危機、地域的経済統合と無差別原則について出題された。問1は、フローとストックの違いが理解できていないと解答は難しい。経済用語については、正確な理解が求められる。問5や問7は、解答に時間を要するが、設問の誘導に従って考えていけば正解を選ぶことができる。問題演習を重ねて解く訓練をしておこう。
第4問
住民による地方政治参加をテーマとして、戦後日本の地方自治をめぐる出来事、地方議員選挙の投票率および無投票当選者の割合、高齢者向けの社会保障と子育て支援、地方財政の歳入構成、雇用問題での民間企業の取組みについて出題された。問1は、戦後日本の地方自治をめぐる出来事の時期を押さえることが必要である。問4は、高齢者向けの社会保障と子育て支援を問う問題であり、会話と与えられた資料を正確に読み取ることが必要である。
21年度 | 20年度 | 19年度 | 18年度 | 17年度 |
57.0 | 53.8 | 56.2 | 56.4 | 63.0 |