地理A [分析] 2022年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
出題構成は、2021年度とほぼ同じであるが、やや難化した。
マーク数は30で、2021年度共通テスト(第1日程・第2日程とも)と同じだったが、組合せ問題が増加し、やや難化した。
難易度
やや難化
やや難化。2021年度と同様に、教科書に準拠した問題が大半であったが、組合せ問題が増加しただけでなく、判定に悩む問題も増えた。
出題分量
マーク数は30で同じである。組合せ解答は20で2つ増加し、6択以上の問題(6択問題が8、8択問題が1、9択問題が1)は1つ増加し、昨年はなかった9択問題が出題された。
出題傾向分析
大問のテーマは、地図の読み取りと活用および日本の自然災害、世界の生活・文化、東アジアの暮らし、地球的課題、地域調査の5題。2021年度の共通テストとほぼ同じ構成であるが、第4問で昨年は出題されていた「世界の結びつき」がなくなり、地球的課題のみの出題となった。
2022年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 |
1 | 地図の読み取りと活用、および日本の自然災害 | 20 | 6 |
2 | 世界の生活・文化 | 20 | 6 |
3 | 東アジアの暮らし | 20 | 6 |
4 | 地球的課題 | 20 | 6 |
5 | 苫小牧市とその周辺の地域調査 | 20 | 6 |
合計 | 100 | 30 |
2021年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 |
1 | 現代社会における地図と地理情報の活用 | 20 | 6 |
2 | 食文化 | 20 | 6 |
3 | 南アジア | 20 | 6 |
4 | 世界の結びつきと地球的課題 | 20 | 6 |
5 | 宮津市の地域調査 | 20 | 6 |
合計 | 100 | 30 |
設問別分析
第1問
扇状地の読図(地理院地図)、関東地方のフェーン現象(陰影起伏図)、GISを活用した政策決定、火山防災マップの読図、住宅造成地での地震による崖崩れの可能性、防災・減災の取組みが問われた。問3では役所の支所を配置するときの考え方が、問6では自然環境の多様な機能をいかす考え方が問われ、資料や事例に基づいて考察する思考力が求められた。
第2問
国別のジャガイモの生産量と1人当たり年間消費量、水牛・トナカイ・ラクダの特徴と飼育地域の気候、北アメリカ・北西ヨーロッパ・イラン中部の生活や産業に及ぼす風の影響、砂漠(イエメンのシバーム)の伝統的な都市と建物、スペインの言語と宗教、オーストラリアの移民の出身地の変化と家庭での使用言語の割合が問われた。問5のサグラダファミリアの写真でスペインにある建築物だと判断するのは難しい。問4、問5ともに世界文化遺産に関する知識が必要である。
第3問
ラサ・シーアン・タイペイ・プサンの気温と降水量の年変化、麺類と気候・文化、日本・韓国・中国の小麦と米の年間供給量の変化、日本・韓国・中国の乗用車と野菜の貿易、日本の韓国・中国とのサービス貿易の収支、韓国・中国からの訪日旅行者数の推移と地方別の内訳が問われた。問5は、日本企業の中国進出による知的財産使用料の受取や、「韓流」とよばれる韓国の文化輸出などから判定したい。
第4問
アフリカとヨーロッパの穀物の用途別の割合(食料・飼料)、日本のフードマイレージや食材の調達、メガシティの現状と課題、日本・アメリカ合衆国・ポーランドの人口千人当たりの自動車保有台数と窒素酸化物排出量の推移、タンタルと金の産出国と採掘をめぐる課題、カラハリ砂漠・ボルネオ島・ハワイ諸島の先住民族の生業と文化が問われた。
第5問
北海道苫小牧市周辺の景観の特徴、苫小牧市周辺における河川の流路の変化の理由、室蘭港と比較した苫小牧港の地形の変化と発展の背景、北海道の製造品出荷額に占める苫小牧市の割合と苫小牧市の製造品出荷額に占める食料品、石油製品・石炭製品、パルプ・紙・紙加工品の割合の変化、住宅地区の写真と1995年と2015年の人口ピラミッドの変化、人口増減のメッシュマップと温室効果ガス削減の取組みについて出題された。図表などの資料が多く用いられ、読み取りに時間が必要な問題が多かった。また、問4は、苫小牧市においてパルプ・紙・紙加工品の出荷額がもともと多いという知識が必要であった。
※地理B第5問との共通問題
21年度 | 20年度 | 19年度 | 18年度 | 17年度 |
60.0 | 54.5 | 57.1 | 50.0 | 57.1 |