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現代社会 [分析] 2022年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

課題探究学習の比重が高まった

基本的な知識が重視されているのは例年通りであるが、第5問の課題探究学習の設問数が昨年の3から5に増加している。
【ズバリ的中】<本試験>第1問 問3⇒<河合塾教材>全統プレ共通テスト 第2問 問2

難易度

易化

※昨年(第1日程)の問題との比較です。
基本的な知識を問う問題や、資料を分析する能力を問う問題などが重視されている。

出題分量

大問数、マーク数とも変化なし。

出題傾向分析

昨年と同様、制度や政策、現代社会の動向を問う問題を中心として、各分野から偏りなく出題されている。基本的な知識が重視されている点も変わりはない。また、組合せ問題が過半数を占めている。

2022年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 マーク数
1 地方自治・選挙・国際協力 26 8
2 青年期と適応および企業 16 5
3 日本経済の動向 20 6
4 共同体と個人 19 6
5 課題探究学習−持続可能な社会の形成 19 5
合計 100 30

2021年度フレーム

大問 分野 配点 マーク数
1 民主主義の原理と統治機構 26 8
2 持続可能な開発と政治的意思決定 16 5
3 市場経済と政府の役割 27 8
4 現代社会と青年 19 6
5 高齢化と地域社会 12 3
合計 100 30

設問別分析

第1問

地方自治、選挙、国際協力に関する「記録カード」をもとに、地方自治の組織と運営、公務員に関する法制度、比例代表選挙の当選者の決定方法、一票の格差、PKOの予算分担率・人員派遣数、南北問題およびODAを含む国際協力、社会と人間の関わりについての思想などが取り上げられている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、比例代表選挙の当選者の決定方法に関する問3のような問題に対応するために、情報を分析する能力を高めるよう普段の学習から意識しておくことも重要である。

第2問

校長先生による、高校生活および社会での生き方についての「講話」をもとに、課題探究の方法、アイデンティティ、防衛機制、企業などが取り上げられている。若年者に関する日本の法制度を問う問5のような、社会的・時事的な問題も出題されている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、示された基準によりアイデンティティの状態に関わる事例を分類する問2のような問題に対応するために、情報を分析する能力を高めるよう普段の学習から意識しておくことも重要である。

第3問

高校生が作成したメモや図などをもとに、バブル経済、不良債権、信用創造、貨幣の機能、男女雇用機会均等法、女性の年齢階級別労働力率などが取り上げられている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、不良債権の分類に関して述べられた資料文を適切に理解できるかどうかを問う問2や、日本の性別・年齢階級別労働力率の近年の動向に関する知識をもとに図表を読み取る問6のような問題に対処するために、資料を読み取る力を高めるよう普段の学習から意識しておくことも重要である。

第4問

共同体と個人をめぐる授業の「配布プリント」や生徒の「ミニレポート」をもとに、多様性、異文化共生に関する思想、生命倫理、知的財産権、個人情報保護などが取り上げられている。恥の文化や年中行事のような、過去のセンター試験でしばしば取り上げられてきた事柄や、動画のダウンロードやCDのコピーのように高校生の身の回りで生じる具体例も題材とされている。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の標準的な学習で対応できるが、「配布プリント」に示された文章を読み取ったうえで空欄に入る適切な語句を選択させる問4の空欄アのような問題に対応するために、普段の学習から文章読解力をつけるよう意識しておくことも重要である。

第5問

現代社会の授業で課題探究を進めるという場面を設定して、資料読み取り問題や、生徒が見つけた課題や観点から調査内容の分析や取り組みを判断させる問題が出題されている。問1は、資料から少子高齢化や人口移動の動向を読み取る問題、問3は、自治体とNPOの協働手法とその具体的な事業内容の組合せを問う問題、問5は、地域の持続可能性を高める取り組みを考えさせる問題であり、いずれも思考力や判断力をはかるものである。こうした問題に対応するためには、資料を読み取る力や情報を分析する力を高めるよう普段の学習から意識しておくことも重要である。

過去の平均点の推移

21年度 20年度 19年度 18年度 17年度
58.4 57.3 56.8 58.2 57.4