化学基礎 [分析] 2022年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
実験操作やグラフなどの資料を読み取り、解答する問題が出題された。
【ズバリ的中】<本試験>第1問 問9⇒<河合塾教材>全統プレ共通テスト 第2問 問1b
難易度
やや易化
基本的な知識に加え、資料を読み取って解答を導く思考力を要する問題が今年も出題されたが、昨年よりも取り組みやすい問題がやや増加した。
出題分量
大問数は、昨年と同じ2題である。マーク数は昨年(第1日程)より2減ったが、小問数は変わらない。
出題傾向分析
第1問は小問集合形式の問題、第2問は総合問題であり、この出題形式は昨年(第1日程)と同じであった。
第1問では、教科書の全範囲からまんべんなく出題され、身のまわりの物質に関する問題もあった。第2問は、エタノールが題材であった。実験操作の内容やグラフから必要な情報を抽出して解答を導く、難易度が高い問題も含まれていた。
2022年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 物質の構成、物質の変化 | 30 | 10 | オキソニウムイオン、貴ガス、同位体、洗剤、酸・塩基、中和滴定、酸化防止剤、化学量、電池 |
2 | 物質の構成、物質の変化 | 20 | 5 | エタノールの性質、状態変化、溶液の濃度 |
合計 | 50 | 15 |
2021年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 物質の構成、物質の変化 | 30 | 12 | 物質の分類、化学量、原子の構造、結晶、金属単体、酸化還元、溶液の濃度、電池 |
2 | 物質の変化 | 20 | 5 | イオン交換樹脂、酸・塩基・塩、実験操作、化学量 |
合計 | 50 | 17 |
設問別分析
第1問
イオン、原子、洗剤、酸と塩基、酸化還元、化学反応の量的関係、電池に関して、昨年の第1日程と同様の小問集合形式で出題された。出題範囲は教科書の全範囲にわたっている。
問1は、オキソニウムイオンを題材に、多原子イオンの電子の数、化学結合、構造に関する理解が試された。
問2は、貴ガス元素に関して、原子半径、イオン化エネルギー、単体の状態や用途に関する知識を確認する問題であった。
問3は同位体、問4は洗剤、問5は酸と塩基の定義に関する知識を確認する問題であった。
問6は、硝酸と酢酸の水溶液を比較する問題で、溶液の濃度、電離度および中和反応の量的関係に関する理解が試された。中和に要する塩基の量は、酸の強弱によらないことがポイントであった。
問7は、中和滴定の基本的な計算であった。
問8は、身のまわりの物質について、酸化の防止に関する問題であった。
問9は、化学反応の量的関係の問題であり、鉄の製錬で得られる鉄の質量を求める内容であった。
問10は、電池のしくみに関する問題であり、与えられた反応式をもとに正誤を判断する内容であった。
第2問
エタノールを題材とし、エタノールの性質、エタノール・水・エタノール水溶液の温度変化、エタノール水溶液の蒸留にともなう濃度変化が出題された。
問1はエタノールの性質に関する正誤問題で、エタノール水溶液が中性である知識があれば解答に至る。
問2はエタノール・水・エタノール水溶液の温度変化のグラフから、物質の状態変化の仕方や、温度上昇および蒸発に必要な熱量を読み取る力が試された。
問3aは水溶液の調製に関する基本的な知識が問われた。b・cは、与えられた資料から、蒸留液、残留液中のエタノール、水の質量がどのように変化したかを把握できたかがポイントで、思考力を要する問題であった。
21年度 | 20年度 | 19年度 | 18年度 | 17年度 |
24.7 | 28.2 | 31.2 | 30.4 | 28.6 |