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地理B [分析] 2021年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

センター試験よりマーク数は減少したが、資料の読み取り問題がほとんどで、難しくなった。

読解力や思考力を要する問題が増えた。
【ズバリ的中】<本試験>第4問 問1(1)(2) > <河合塾教材>2020年度冬期講習 共通テスト攻略地理Bテスト 第5講 第1問 問6

難易度

大問数、マーク数とも減少したが、図表の読み取り問題がほとんどで、単純な文の正誤判定問題がなくなったので、解答に時間がかかり、センター試験より難しくなった。

出題分量

大問は6題から5題に、マーク数は35から32に減少。

出題傾向分析

系統地理的考察の分野から、自然環境が1題、産業が1題、都市と人口が1題、地誌的考察の分野から、アメリカ合衆国が1題、地図と地理的技能の分野から、地域調査が1題出題された。昨年度のセンター試験で出題されていた比較地誌が出題されなかったが、その他の問題の出題内容は、地理Bのほぼ全分野からまんべんなく出題されている。基本的な知識を踏まえて、統計表、統計地図、グラフ、地形図などの複数の図表を読み取る問題が多くなり、各問を解くのにセンター試験よりも時間を要する。センター試験に比べて資料の読解力と地理的な思考力が求められる。

2021年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 マーク数
1 世界の自然環境 20 7
2 産業 20 6
3 都市と人口 20 6
4 アメリカ合衆国 20 7
5 宮津市の地域調査 20 6
合計 100 32

2020年度フレーム

大問 分野 配点 マーク数
1 世界の自然環境と自然災害 17 6
2 資源と産業 17 6
3 都市と村落 17 6
4 東南アジアとオセアニア 17 6
5 中国とブラジル 14 5
6 甲府盆地とその周辺の地域調査 18 6
合計 100 35

設問別分析

第1問

仮想的大陸における気候因子の影響、雨温図に示された気候の特徴とその原因となる大気大循環、タイと東アフリカの自然災害の原因(「災害のきっかけ」と「災害に対する弱さ」)、各大陸最高峰の山について変動帯に位置する山の数と氷河が分布している山の数、高度による植生の違いと気候因子、山岳氷河の縮小が及ぼす自然や生活への影響が出題された。試行調査にあったような、探究型の授業を想定した場面を設定した問題が出題された。

第2問

アメリカ合衆国・フランス・ロシアにおける小麦生産の特徴と背景、漁獲量と養殖業生産量の合計上位8か国の推移、工業立地論に基づく工場の建設候補地の判定、飲用牛乳・バター・アイスクリームの工場の立地パターンと地域別工場数、日系海外現地法人のASEAN・アメリカ合衆国・中国における製造業売上高の構成比の推移、日本における大型総合スーパー・コンビニエンスストア・百貨店の立地する地区の特徴が出題された。問3は、2018年度試行調査でも扱われた、模式図を用いて考察する仮想地域を想定した立地論が出題された。

第3問

世界の4地域における100万都市の分布、オーストラリア・韓国・ケニアの国全体と人口第1位の都市における年齢別人口構成、インド系住民の国籍別割合とそれに関連することがら、東京都における3市区町村における人口増加率の経年変化、日本における居住者のいない住宅の割合とその内訳(空き家、賃貸用・売却用住宅、別荘)とその背景、タイペイにおける地下鉄路線とバス路線の整備の推移が出題された。問2では、国全体の3階級別年齢構成だけでなく、人口第1位都市のものも出題され、センター試験以上の知識や思考力が求められる問題だった。

第4問

アメリカ合衆国における1950年から2010年への人口重心の移動とその要因、3州(テキサス州・ネブラスカ州・マサチューセッツ州)の取水量の水源別の割合と使用目的別の割合、ミシガン州とワシントン州に位置する都市のハイサーグラフの判定と両州の作物生産量、ミシガン州とワシントン州の州全体と人口最大都市の人種・民族別人口割合、州別の外国生まれの人口の割合・貧困水準以下の収入の人口の割合・持ち家率、大統領選挙における州別の選挙人の数と選挙人を獲得した候補者の政党を示した図から読み取れることがらとその背景が出題された。問5は、都市人口率を示したうえで、3つの指標を判定する問題だが、持ち家率など見慣れない指標の判定を都市人口率と結びつける思考力が求められた。

第5問

京都府における各市町村の人口増減率と京都市への通勤率、現代の地形図と江戸時代に描かれた城下町の絵図の比較と地域の変化、天橋立の写真の撮影方向、丹後ちりめんの特徴と動向、宮津市北部のある山間部の集落で行った聞き取り調査、都道府県別の外国人観光客の延べ宿泊者数の動向が出題された。問2の現在の地形図は、地理院地図が用いられた。
地理A第5問と共通問題

過去の平均点の推移

20年度 19年度 18年度 17年度 16年度
66.4 62.0 68.0 62.3 60.1