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地理A [分析] 2021年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報

出題構成は、第1問が「地理の基礎的事項および日本の自然環境と防災」から、「現代社会における地図と地理情報の活用」に変わった

マーク数は30で、2020年度センター試験から4つ減少した。

難易度

標準。センター試験と同様に、大半が教科書に準拠した問題で構成されており、図表から読み取りやすい問題が多く、判断に悩むものも少なかった。

出題分量

マーク数は30で4つ減少した。組合せ解答は18で7つ増加し、6択以上の問題(6択問題が8、8択問題が1)は9問で増加した。

出題傾向分析

大問のテーマは、現代社会における地図と地理情報の活用、食文化、地誌、世界の結びつきと地球的課題、地域調査の5題。

2021年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 マーク数
1 現代社会における地図と地理情報の活用 20 6
2 食文化 20 6
3 南アジア 20 6
4 世界の結びつきと地球的課題 20 6
5 宮津市の地域調査 20 6
合計 100 30

2020年度フレーム

大問 分野 配点 マーク数
1 地理の基礎的事項および日本の自然環境と防災 23 8
2 世界の生活・文化 20 7
3 ヨーロッパ 21 7
4 世界の結びつきと地球的課題 18 6
5 甲府盆地とその周辺の地域調査 18 6
合計 100 34

設問別分析

第1問

2015年に主に住宅地として利用されている範囲の土地利用の変化の読み取り、氾濫原の空中写真と自然堤防の断面図の読み取り、一般道のみ利用・高速道路利用・鉄道利用の経路の長さと異なる時間帯の所要時間、人口を表現した4つの統計地図の適否、水域と等高線・水域と危険性がある区域を示した図の読み取り、大規模地震が発生した際の地理情報とGISを活用した事例の正誤が問われた。なお、第1問は「地理の基礎的事項および日本の自然環境と防災」から「現代社会における地図と地理情報の活用」となったが、日本の自然災害と防災は変わらず出題された。

第2問

キャッサバ・サトウキビ・茶の生産上位国の組合せ、世界中の様々なものが日本で食べられるようになった理由、キャッサバ・コーヒー・茶の栽培起源地域・1人当たり年間供給量・伝播の過程の組合せ、イギリス・中国・南米における茶やそれに類するものの飲み方の組合せ、食文化の多様性の正誤の組合せ、食文化に配慮した持続可能な発展につながるものの正誤が問われた。第2問は地理Bの2018年度の試行調査第3問に類似した形式であった。

第3問

最多雨月と最少雨月の月降水量の地点判定とE(ラジャスタン)州で生産される農産物(米と小麦のいずれか)の組合せ、インドの穀物生産量の変化とその要因、南アジアの料理について、西アジアとの共通性と香辛料の原産地、インドにおける家禽の肉、牛肉、牛乳の2010年の1人当たり年間供給量と1970年の値を100とした変化、南アジアの気候や歴史の影響を受けた衣服(サリーなど)、インドの地域格差とその背景について問われた。

第4問

東・東南アジアにおけるコンテナ貨物取扱量の多い上位10港湾の変化、イギリス・イタリア・オーストラリアの旅行客の相互移動、日本に在留するブラジル国籍とベトナム国籍の居住者数の推移と都道府県別の割合、アメリカ合衆国・サウジアラビア・中国・ドイツの1人当たり1次エネルギー消費量と都市人口率の変化、砂漠化のメカニズムとその影響、先進国と発展途上国との経済格差の是正に直接つながる取組み(フェアトレード)。問5の砂漠化を示したフローチャートは、単純化されすぎているため判断に悩む受験生がいたのではなかろうか。

第5問

京都府における各市町村の人口増加率と京都市への通勤率、現代の地形図と江戸時代に描かれた城下町の絵図の比較と地域の変化、天橋立の写真の撮影方向、丹後ちりめんの特徴と動向、宮津市北部のある山間部の集落で行った聞き取り調査、都道府県別の外国人観光客の延べ宿泊数の動向が出題された。問2の現在の地形図は、地理院地図が用いられた。
地理B第5問との共通問題

過去の平均点の推移

20年度 19年度 18年度 17年度 16年度
54.5 57.1 50.0 57.1 52.1