地学基礎 [分析] 2021年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
思考力を問う問題は増加したが、難易度はセンター試験並みであった。
出題形式や難易度はセンター試験と同様のものが多かった。
難易度
単純な知識を問う問題は減少し、思考力を問う問題が増えたが、難しい問題は少なく、平均的なセンター試験と比べ、難易度にほぼ変化はない。
出題分量
昨年のセンター試験と比較して、大問は4題から3題になったが、マーク数は15で変化がなかった。
出題傾向分析
地学基礎の各分野からバランスよく出題されている。センター試験に比べて、単純な知識を問う問題は減少し、思考力が必要な問題が増加した。図や表を読み取る問題が多かったが、難しい問題は少なく、平易なものが多かった。
2021年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 地球 | 24 | 7 | A 地球の活動 |
B 砕屑物の挙動 | ||||
C 岩石 | ||||
2 | 大気と海洋,環境 | 13 | 4 | A 台風と高潮 |
B 地球温暖化 | ||||
3 | 宇宙 | 13 | 4 | A 太陽と宇宙の進化 |
B 天体の観測 | ||||
合計 | 50 | 15 |
2020年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 地球 | 20 | 6 | A 地球の活動 |
B 地層と地球の歴史 | ||||
C 火成岩および変成岩 | ||||
2 | 大気と海洋 | 10 | 3 | A 熱帯低気圧と温帯低気圧 |
B 海水の密度 | ||||
3 | 宇宙 | 10 | 3 | 宇宙 |
4 | 自然災害 | 10 | 3 | 自然災害 |
合計 | 50 | 15 |
設問別分析
第1問
地球分野からの出題であった。問1と問2は、基本的な問題であった。問3は、砕屑物の挙動を示す図を読み取る平易な問題で、問4は、河川の湾曲部における流速の変化に伴って砕屑物の粒径が小さくなっていくことを考察する問題であった。問5は、岩石を判別する実験に関する考察問題であった。問6は、マグマの冷却速度と鉱物の成長に関する考察問題であった。問7は、溶岩の粘性について予想した内容が正しいかどうかを確認する考察問題であった。同じ温度の溶岩を比較することがポイントである。
第2問
大気と海洋分野および環境分野からの出題であった。問1は、天気図から気圧の変化を読み取り、海面の高さの上昇量を推定する問題で、平易であった。問2は、天気図から3地点における風向の変化を読み取り、海面の高さの変化を考える問題で、データを分析し解釈する力を問うという共通テストの問題作成方針に沿った出題であった。問3は、雲の量の増加と地球温暖化の抑制・促進との関係を考える問題で、標準的であった。問4は、温室効果についての知識を問う問題であり、惑星大気の特徴も知っておく必要があった。
第3問
宇宙分野からの出題であった。問1と問2は、平易な知識問題であった。問3は、天体写真から天体名がわかるようにしておく必要があった。問4は、図を読み取る考察問題である。教科書には出てこない図が使われているが、問題文をよく読めば容易に対応できる問題であった。
20年度 | 19年度 | 18年度 | 17年度 | 16年度 |
27.0 | 29.6 | 34.1 | 32.5 | 33.9 |