生物基礎 [分析] 2021年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
センター試験で出題されたことのない形式の問題や教科書の複数の分野の内容を含む問題が出題された。
第1問の問2では問題文と図から資料中の4箇所について正誤を判断する問題、問3ではピースを組み合わせて光合成の反応の模式図を完成させる問題が出題された。また、第3問Bでは、「免疫」と「生態系のバランス」の内容を含む問題が出題された。
【ズバリ的中】<本試験>第2問 問5 > <河合塾教材>2020年度 第1回全統共通テスト模試 生物基礎 第2問 問5
難易度
「思考力・判断力を問う」という共通テストの作成方針を反映して、図や資料が多用され、単純に知識を問う形式の問題が減少したため、センター試験よりもやや難化した。
出題分量
教科書の3分野から大問が1題ずつ出題された。マーク数は16で、昨年のセンター試験よりも7減少したが、設問数は昨年と同じ16であった。
出題傾向分析
生物と遺伝子、生物の体内環境の維持、生物の多様性と生態系の3分野からバランスよく出題された。各大問がA・B分けされていた。図や資料に基づいて考察する問題が多く、正しい図やグラフを選ぶ問題が3問出題された。また、アミノ酸を指定するmRNAの三つの塩基の並びに関する計算問題も出題された。
試行調査のすべての大問で出題された会話文に基づく問題は出題されなかった。
2021年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 生物と遺伝子 | 18 | 3 | A 細胞・代謝 |
3 | B 遺伝情報の発現 | |||
2 | 生物の体内環境の維持 | 16 | 2 | A 体液濃度の調節 |
3 | B 免疫 | |||
3 | 生物の多様性と生態系 | 16 | 3 | A 世界のバイオーム |
2 | B 免疫、生態系のバランス | |||
合計 | 50 | 16 |
2020年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | テーマ |
1 | 生物と遺伝子 | 18 | 3 | A 細胞・顕微鏡観察 |
7 | B DNAの複製・転写・翻訳、形質転換に関する実験 | |||
2 | 生物の体内環境の維持 | 16 | 3 | A 魚類の体液濃度とその調節 |
2 | B 免疫 | |||
3 | 生物の多様性と生態系 | 16 | 5 | A 世界のバイオーム、生態系における炭素とエネルギーの移動 |
3 | B 温室効果ガス、大気中の二酸化炭素濃度の変動 | |||
合計 | 50 | 23 |
設問別分析
第1問
問2は、図と問題文から資料中の4箇所について正誤を判断し、誤っている箇所の数を答える問題、問3は与えられた図の中から、3つの図を組み合わせて光合成の反応の模式図を完成させる問題であり、共にセンター試験では出題されたことのない形式の問題であった。問6は、mRNAをもとに翻訳が起こるかを検証するための実験計画について考察する問題であり、共通テストの「身近な課題等について科学的に探究する」という作成方針に沿ったものであった。
第2問
問2は、問題文の内容から収縮胞のはたらきを読み取り、実験結果として適切なグラフを選ぶ問題であった。問3は、設問文中の「ウイルス感染細胞を直接攻撃する」という記述に着目したうえで、図のウイルス感染後の時間から、自然免疫ではたらく細胞と獲得免疫ではたらく細胞を選ぶ問題であった。
第3問
問4は、ワクチンの接種によって感染症が根絶される仕組みを考察する問題であり、共通テストの「日常生活や社会との関連を考慮し、科学的な事物・現象に関する基本的な概念や原理・法則など」を理解するという作成方針に沿ったものであった。問5は、牛疫が何らかの理由で再び蔓延した場合に起こる状況を合理的に推測する問題であった。
20年度 | 19年度 | 18年度 | 17年度 | 16年度 |
32.1 | 31.0 | 35.6 | 39.5 | 27.6 |