英語(リスニング) [分析] 2021年度大学入学共通テスト速報 | 大学入試解答速報
第3問以降の読み上げ回数が1回で、出題形式が多岐に渡った。
読み上げ回数が、第1問と第2問では2回、読み上げ語数や読み取るべき図表の多い第3問以降では1回だった。なお、リスニングの配点はセンター試験の50点から100点に変更され、リーディングと同等に扱われることになった。
難易度
昨年のセンター試験(試験時間30分)では読み上げ総語数が1,142語であったのに対し、今回の共通テスト(試験時間30分)では1,528語と分量が増加した。また、第3問以降の読み上げ回数が1回になったが、センター試験と比較してほぼ同じ難易度であった。
出題分量
昨年のセンター試験と比較して、大問数が2題増えて6題となり、マーク数が12増えて37になった。
出題傾向分析
センター試験では音声を正確に聴き取り、聴き取った情報を他の表現に言い換える力に加え、選択肢を素早く読み取り、情報を整理するスキルが求められていた。共通テストではこれらに加え、図表やワークシートなどを正しく読み取り、聴き取った情報と重ね合わせて判断する力が求められた。
2021年度フレーム(大問構成)
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | 読み上げ回数 |
1 | A 短文発話内容一致問題 | 25 | 4 | 2 |
B 短文発話イラスト選択問題 | 3 | |||
2 | 対話文イラスト選択問題 | 16 | 4 | 2 |
3 | 対話文質問選択問題 | 18 | 6 | 1 |
4 | A モノローグ型図表完成問題 | 12 | 8 | 1 |
B モノローグ型質問選択問題 | 1 | |||
5 | モノローグ型長文ワークシート完成・選択問題 | 15 | 7 | 1 |
6 | A 対話文質問選択問題 | 14 | 2 | 1 |
B 会話長文意見・図表選択問題 | 2 | |||
合計 | 100 | 37 |
2020年度フレーム
大問 | 分野 | 配点 | マーク数 | word数 |
1 | 対話文イラスト選択問題 | 12 | 6 | 26/5 |
30/7 | ||||
29/28 | ||||
30/25 | ||||
28/7 | ||||
27/6 | ||||
2 | 対話文応答完成問題 | 14 | 7 | 24/16 |
31/28 | ||||
28/4 | ||||
27/22 | ||||
25/22 | ||||
25/26 | ||||
27/21 | ||||
3 | A 対話文質問選択問題 | 12 | 3 | 47/34 |
50/26 | ||||
49/24 | ||||
B 対話長文ヴィジュアル型質問選択問題 | 3 | 144/105 | ||
4 | A モノローグ長文内容把握問題 | 12 | 3 | 198/100 |
B 会話長文質問選択問題 | 3 | 297/91 | ||
合計 | 50 | 25 |
- 注)word数は、問題文/設問選択肢です。
設問別分析
第1問
A:短い発話を聴き取り、発話内容と最も合っている選択肢を選ぶ問題。発話内容を1文で言い換えたり、1つの発話内容から状況を把握し、含意関係を考えたり、状況を1文で要約したりすることで、聞こえてくる発話内容を把握する力が問われた。
B:短い発話を聴き取り、発話内容に最もよく合っている絵を選ぶ問題。音声を通して語彙の正確な理解が問われており、発話内容の概要を把握する力が求められた。
第2問
短い対話とそれについての問いを聴き取り、その答えとして最も適切なイラストを選ぶ問題。場面の情報とイラストを参考にして、必要な情報を把握する力が問われた。それぞれの場面状況が日本語で記されている分、聴き取りにおける状況把握の負担が軽減されている。
第3問
短い対話を聴き取り、問いの答えとして最も適切な選択肢を選ぶ問題。日本語で書かれた対話の場面を参考にして、概要や要点を目的に応じて把握する力が問われた。
第4問
A:読み上げられる説明を聴き取り、図表を見ながら空所を埋めていく問題。数字や数に関連した表現を、必要に応じてメモを活用しながら聴き取る力が問われた。
B:4人の説明を聴き取り、問いの答えとして最も適切な選択肢を選ぶ問題。複数の情報を聴き取り、その情報を比較検討しながら、取捨選択する力が問われた。
第5問
講義を聴き取り、問いの答えとして最も適切な選択肢を選ぶ問題。講義の聴き取りにあたっては、ノートテーキングをすることで要点を把握する必要がある。講義で聴き取った内容とグラフから読み取れる情報を組み合わせて要点を把握する技能統合問題である。問28〜31では、「選択肢は2回以上使ってもかまいません。」という指示文があるが、2回以上使用する選択肢はなかった。
第6問
A:2人の会話を聴き取り、問いの答えとして最も適切な選択肢を選ぶ問題。発話全体から、話者の発話の要点を把握する力が問われた。
B:会話を聴き取り、問いの答えとして最も適切な選択肢を選ぶ問題。それぞれの話者が賛成の立場か反対の立場かを判断する力と、意見に合う図表を判断する力が問われた。
20年度 | 19年度 | 18年度 | 17年度 | 16年度 |
28.8 | 31.4 | 22.7 | 28.1 | 30.8 |