河合塾
2019年度大学入試センター試験 分析
【日本史B】

図版・地図・統計資料(表・グラフなど)を利用した設問が全くみられなかった。

史料読解問題の出題は例年通りだが、読解の難易度が上がっており、「思考力・判断力」を問おうとする意図がうかがえる。
戦後史の設問が2問から4問に増加し、本試験で初めて単独で1990年代を問う設問が出題された。

難易度 昨年並み
小問間の難易の差はあるものの、全体的には標準レベルの問題になっている。政治史が増加し、受験生が苦手とする文化史が減少しているが、史料読解問題の難易度が上がっており、昨年度に比べ大きな変化はない。

出題分量
大問数・マーク数ともに昨年度と同じ。

出題傾向分析
現行課程入試4年目に突入したが、これまで同様、現行課程の特徴である「歴史の解釈・歴史の説明」などはあまり反映されていなかった。
分野・形式面は昨年度とほとんど変わらないが、図版・地図・統計資料(表・グラフなど)を利用した設問が全くみられなかった。これは本試験では、1990年にセンター試験が始まって以来初めてのことである。文字史料の読解問題は昨年度と同じく4問であったが、扱われている史料の読解は総じて昨年度までの史料よりも難解であり、より丁寧な読解を求めている。知識だけでは解けず、思考力・判断力を問う意図がうかがえる。図版や地図は消えたが、歴史資料をもとに考察させようとする姿勢は今年度も維持されているといえよう。過去のセンター試験の問題と類似した設問・テーマもみられ、過去問演習を中心にしっかりと学習した受験生は高得点が可能である。

 

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