河合塾
2015年度大学入試センター試験 分析
【化学】

大問数は必答4題と選択1題(第5問 合成高分子化合物、第6問 天然有機化合物から1題)、の5題構成。「化学基礎」からも出題された。

選択問題の配点は9点と低かった。旧課程「化学I」との同一問題がみられた。計算問題は9題(必答8題、選択各1題)、正誤問題は10題(必答9題、選択各1題)で、昨年までの「化学I」と大きな変化はなかった。

難易度 
教科書に記載されている基本事項からの出題がほとんどで標準的な難易度であったが、第2問問3、第3問問6、第5問問3は、二次試験や私大入試に近い内容で難しかった。全体としての難易度は適当であった。

出題分量
昨年までの「化学I」とほぼ同じであった。

出題傾向分析
「化学基礎」を含む化学の全範囲から出題された。ただし、希薄溶液の性質、反応速度、電離平衡など出題されていない項目もあった。第1問、第2問が理論分野、第3問が無機物質および理論分野、第4問が有機化合物、第5問、第6問は選択問題で、第5問が合成高分子化合物、第6問が天然有機化合物で、選択問題の配点ウェイトは低かった。全体としては基本事項に関する設問が多いが、第3問問5のグラフの読み取りや、実験を扱った問6の局部電池、第4問問5の有機化合物の分離は思考力を問うものであった。また、第2問問3の溶解度積および第5問問3のビニロンの計算は、難しい問題であった。なお、今後も「化学基礎」からの出題が想定されるので、「化学基礎」を含めた化学全体の学習が必要である。形式は旧課程「化学I」を踏襲しており、また、旧課程「化学I」と同一問題も多く(45点分、マーク数13)、過去問の演習も効果的であろう。

[0]戻る
Copyright Kawaijuku Educational Institution.