河合塾
2005年度大学入試センター試験 分析
【国語I・国語II】
<現代文>第1問の評論はここ数年の本試験と比べてやや取り組みやすいものになっている。
第2問の小説は昨年よりもかなり易化。
<古文>出典の時代・種類はともに変化したが、本文の長さ・設問の構成とも昨年とほぼ同じ。
<漢文>書き下し文の設問が出題されなかった。文脈読解に重点が置かれているのは、例年通りである。
難易度 やや易化
<現代文>第1問で、本文全体の趣旨はこれまでの出題よりも把握しやすかったが、設問には紛らわしいものがあった。第2問は、本文の世界観が明確であり、選択肢も紛らわしいものは少ない。
<古文>昨年より起伏に富んだ内容だが、説話的で読みやすく、選択肢も短くて紛らわしくない。
<漢文>歴史評論であった。管仲と鮑叔、蕭何と曹参という有名人物の交友について論じているが、どのような視点で取り上げているのかという本文の主旨が見えにくい。
出題傾向分析
<現代文>第1問は芸術論(映画論)からの出題。写真や絵画と比較し、映画が、人間の「見る」という自由な行為を抑圧していることについて論じた文章。この手の文章は読み慣れていないと、意外に読みにくく感じた受験生もいたかもしれない。第2問は全体に迷う選択肢が少ない。誤りの選択肢はどこが誤りかがはっきりしたものが多く、解きやすいといえるだろう。
<古文>文法は敬語で、敬意の対象が出題された。3年続いて長文解釈がなく、説明問題には和歌の絡む問題が今年もあった。
<漢文>本文の長さ、設問数とも例年通りであった。書き下し文の設問が出題されなかったこと、語の読みと語の意味がともに出題されたことは、本試験では初めてである。
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