河合塾グループ河合塾
  1. 河合塾
  2. 受験・進学情報
  3. 大学入試解答速報
  4. 大学入試センター試験速報
  5. 数学I・数学A [分析]

数学I・数学A [分析] 2020年度大学入試センター試験速報 | 大学入試解答速報

「データの分析」、「場合の数と確率」で正しい記述を選ぶ目新しい問題が出題された。

「データの分析」では、99個の値からなる抽象的なデータについて、四分位数に関する正しい記述を選ぶ問題が出題された。
「場合の数と確率」では、様々な確率に関する正しい記述を選ぶ問題が出題された。

難易度

やや難化

経験の少ない問題やあまり見かけたことのない設定の問題があり、やや難しかった。

出題分量

選択肢の数が多く時間がかかるところもあったが、全体的な計算量は少なく、分量は昨年並みであった。

出題傾向分析

出題分野に変化はなかったが、頻出の必要条件・十分条件に関する問題は出題されなかった。また、設定が複雑で解答方針を立てにくい問題や、抽象的な設定で正しい知識が身についているかを問う目新しい問題があった。

2020年度フレーム(大問構成)

大問 分野 配点 テーマ
1 [1]数と式・2次関数 30 1次関数、2次不等式、1次方程式
[2]集合と命題 集合と要素、反例
[3]2次関数 放物線と線分が共有点をもつ条件、グラフの平行移動
2 [1]図形と計量 30 余弦定理、正弦定理、補角の三角比、角の二等分線
[2]データの分析 四分位数、箱ひげ図、ヒストグラム、散布図
3 [1]場合の数と確率 20 いろいろな確率
[2]場合の数と確率 反復試行、条件付き確率
4 整数の性質 20 循環小数、位取り記数法
5 図形の性質 20 チェバの定理、メネラウスの定理、面積比、方べきの定理
合計 100  

2019年度フレーム

大問 分野 配点 テーマ
1 [1]数と式 30 平方根、絶対値、方程式
[2]集合と命題 必要条件・十分条件
[3]2次関数 最大値、放物線の平行移動
2 [1]図形と計量 30 余弦定理、三角比の相互関係、三角比の定義、三角形の面積
[2]データの分析 箱ひげ図、ヒストグラム、散布図、変量の変換
3 場合の数と確率 20 球の取り出しに関する確率、条件付き確率
4 整数の性質 20 1次不定方程式の整数解、倍数、最大公約数
5 図形の性質 20 内接円の半径・中心、チェバの定理
合計 100  

設問別分析

第1問

[1]直線の傾き、x軸との交点に関する問題であった。あまり見かけないタイプの問題で解きにくく感じた受験生もいたであろう。<数学Iの第1問[1]と一部共通問題>
[2]倍数の集合に関する問題であった。3つの集合P、Q、Rの包含関係が把握できれば解きやすい。<数学Iの第1問[2]と一部共通問題>
[3]2次関数のグラフの平行移動、線分との共有点に関する問題であった。最初の設問で関数を正しく立式できたかがポイントであった。ここができなかった場合は厳しい。ここを突破できれば、グラフをイメージして考えると解きやすい。後半は根号を含む計算なので計算ミスに注意したい。<数学Tの第2問[2]と一部共通問題>

第2問

[1]余弦定理、正弦定理、補角の三角比、角の二等分線に関する問題であった。sin∠ADCの値を求める設問は補角の三角比に気付けるかがポイントであった。また、線分ADの長さを求める設問は解答方針が立てにくく難しかったであろう。
[2]四分位数、箱ひげ図、ヒストグラム、散布図に関する問題であった。(1)は抽象的な設問で解きにくかった。(2)以降は正誤の判断がしやすいものであった。<数学Iの第4問と一部共通問題>

第3問

[1]反復試行の確率、組合せに関する確率、条件付き確率に関する問題であった。与えられた選択肢の中から正しい記述を選ぶ目新しい出題であった。一つひとつの選択肢は基本的なものであったが、戸惑った受験生も多かったであろう。
[2]反復試行の確率の問題であった。すべての状況(持ち点の変化)を書き出したり、推移図に表したりすると考えやすい。

第4問

循環小数とn進法に関する問題であった。「整数の性質」の単元の中でも、n進法は演習量が少なくなりがちで、手が動かなかった受験生も多かったであろう。(2)については、7a+bのとり得る値をすべて書き上げれば考えやすい。

第5問

チェバの定理、メネラウスの定理、三角形の面積比、方べきの定理とその逆に関する問題であった。後半では、誘導がついているものの方べきの定理の逆を用いて、4点B、C、E、Gが同一円周上にあることに気づくことは難しかった。

過去の平均点の推移

19年度 18年度 17年度 16年度 15年度
59.7 61.9 61.1 55.3 61.3