2018年度大学入試センター試験 化学基礎 [分析]
化学と人間生活に関する出題が増加した。

教科書の学習内容の理解を問う基本的な問題が中心であるが、教科書の発展で扱われている内容も出題された。
難易度 昨年並み
文字式の計算、実験考察や、教科書の発展で扱われている内容も出題されたが、全体としては基本的な問題が中心であり、難易度は昨年と変わらない。

出題分量
大問2題、マーク数16は昨年度と同じである。計算問題が1問減少し、4問になった。

出題傾向分析
昨年同様、教科書の全範囲から幅広く出題された。
知識問題では、基本的な知識の定着度が試された。計算問題では、教科書の例題で対応可能なレベルが中心であった。水の状態変化、物質の用途、身近な物質のpH、身のまわりの電池といった化学と人間生活を意識した出題が増加した。
化学と人間生活も含め、教科書全体をまんべんなく学習しておこう。
2018年度フレーム(大問構成) 2017年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 テーマ 大問 分野 配点 マーク数 テーマ
1
物質の構成
25
9
元素の性質、結晶、電子配置、分子やイオンの電子数、化学量、物質の溶解と元素の検出、状態変化、物質の用途
1
物質の構成
25
8
同素体、原子、分子、結晶、物質の三態、化学と人間生活
2
物質の変化
25
7
化学量、溶液の濃度、pH、中和滴定、酸化還元、電池
2
物質の変化
25
8
化学量、化学反応と量的関係、酸と塩基、酸化還元
合計  50 16 合計  50 16
■設問別分析
第1問
元素の性質、結晶、電子配置、分子やイオンの電子数、化学量、物質の溶解と元素の検出、水の状態変化、物質の用途から出題された。
問1の陽イオンになりやすい原子、共有結合の結晶、問2のホウ素原子の電子配置は基本事項である。問3の電子の総数は、多原子イオンが含まれており、戸惑った受験生もいたと思われる。問4は、物質に含まれる元素の質量を求める問題であったが、モル質量が文字式で与えられているため、難しく感じた受験生もいたであろう。問5は、物質の溶解、元素の検出などに関する複数の知識を活用し、総合的に判断する力が問われた。問6は、水の状態変化に関する内容で、水が凝固して氷になると体積が増加することを知っていたかがポイントであった。問7では、例年どおり日常生活に関連する化学物質について取り上げられた。
基本事項を整理し、問題演習を通じて知識を定着させるとともに、普段から日常生活に関連する化学物質にも関心を持っておきたい。
第2問
化学量、溶液の濃度、pH、中和滴定、酸化還元、電池から出題された。
問1は、化学量の計算に関する問題であったが、アボガドロ数をNとした文字式で示されており、また、物質中の原子核の数について問われた点が目新しい。問2は、混合気体の質量を求める計算問題であった。問3は、溶液の質量パーセント濃度からモル濃度を求める問題であり、密度の比較で正答に至ることができる。問4は、炭酸水、血液、食酢、セッケン水、食塩水など身近な物質のpHを比較する内容であった。問5は、NaHCO3水溶液を塩酸で滴定したときの滴定曲線を選ぶ問題であった。この内容は、教科書によっては記載がなく、記載があっても参考や発展として扱われている。問6は、酸化還元反応を選択する問題であった。問7は、身のまわりの電池に関する問題であった。アルカリマンガン乾電池、鉛蓄電池、酸化銀電池の構成は覚えていなかった受験生が多かったと思われるが、リチウムイオン電池が「ノート型パソコンや携帯電話などの電子機器に使用されている」という記述から、リチウムイオン電池が充電可能な二次電池であることが判断できれば解答できる。
酸と塩基、酸化還元の基本事項を整理し、今年は出題されなかった化学反応と量的関係も含め、計算問題などの演習を十分に積んでおこう。
■過去の平均点の推移
17年度 16年度 15年度
28.6  26.8  35.3 
※今年度の予想平均点速報はこちら
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