2016年度大学入試センター試験 倫理 [分析]
全般的には例年通り、基本的な思想の理解力や文章読解力を問う問題構成となっている。

昨年同様、総計資料問題が1問、本文読解問題と資料文読解問題が各大問で1題ずつ出題された。
難易度 昨年並み
特に大きな変化はみられなかった。毎年、解答に多くの時間を要する統計資料問題(解答番号5)は、昨年の7択問題から4択に変更されたが、必ずしも易しくはない。ただし、全体の難易度は昨年並みである。

出題分量
出題分量(大問数・設問数)は変化なし。

出題傾向分析
組合せ問題が12問出題され、うち8択問題が昨年よりも3問増えた。なかでも本文読解問題が第1問(解答番号10)、第2問(解答番号19)で例年の4択から8択問題に変わった。いずれにせよ、倫理の学習においては、基本的用語の暗記のみならず、文章読解力を鍛えるとともに、思想史の流れを理解して概略的に思想を把握できるような学習を心がける必要がある。
2016年度フレーム(大問構成) 2015年度フレーム
大問 分野 配点 マーク数 大問 分野 配点 マーク数
1
現代社会の諸課題と青年期
28
10
1
現代社会の諸課題と青年期
28
10
2
源流思想
24
9
2
源流思想
24
9
3
日本思想
24
9
3
日本思想
24
9
4
西洋近現代思想
24
9
4
西洋近現代思想
24 
9
合計  100 37 合計  100 37
■設問別分析
第1問
「公平」をめぐる会話文をもとに、生命倫理、アファーマティブ・アクション、責任をめぐる思想を展開した人物などが問われた。問10(解答番号10)の本文読取り問題の形式に若干の変更があったが、概ね教科書の範囲内の基本知識で対応できる。その中で、問2(解答番号2)の井上哲次郎、問7(解答番号7)のハンス・ヨナス、問9(解答番号9)のコミュニタリアニズムについての学習は手薄になりがちであり、取り組みにくかったかもしれない。
第2問
「生を律する規範」をテーマとした本文をもとに、孔子の思想、イスラーム教、ギリシア思想、キリスト教思想など、東西の源流思想に関する基本事項が幅広く出題された。ほとんどの問題は、教科書の範囲内の学習で対応できる。問4(解答番号14)は、仏教に関するやや細かい知識が問われており、緻密な学習を行っていないと取り組みにくかったかもしれないが、他の大問に比べ比較的取り組みやすい設問が並んでおり、この第2問で着実に得点を伸ばしておきたい。
第3問
「よき生を求めるための喜び」をテーマとした本文をもとに、古代から現代までの日本思想が幅広く出題された。昨年に比べ得点源となる著作選択問題がなくなったり、間違いの選択肢に学習が及びにくい人物が取り上げられたりしているが、ほぼ教科書の範囲内の学習で対応できる。ただし、問1(解答番号20)の神話の話や問3(解答番号22)のaの経典の選択は取り組みにくかったり、問5(解答番号24)の資料文が読みにくかったりしたかもしれない。
第4問
「時間をめぐる西洋近現代思想の流れ」をテーマとした本文をもとに、ルネサンス期の人文主義者、ウェーバー、カント、イギリス経験論、ニーチェなど、西洋近現代思想が問われた。多くの設問は、教科書の範囲内の学習で対応できる。ただし、問4(解答番号32)のカントの認識論に関する設問は難しい。また、問5(解答番号33)のイギリス経験論の各論者については、教科書ではコラム的に扱われることが多く、学習が疎かになる項目であり、取り組みにくかったであろう。
■過去の平均点の推移
15年度 14年度 13年度 12年度 11年度
53.4  60.9  58.8  69.0  69.4 
※今年度の予想平均点速報はこちら
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